純粋恐喝時代に突入、暗号化しないランサムウェア | ScanNetSecurity
2024.03.19(火)

純粋恐喝時代に突入、暗号化しないランサムウェア

 最近、米国と欧州の警察、検察、NGO はハーグで 2 日間のワークショップを開催し、増大するランサムウェア被害への対処方法を議論した。

国際 TheRegister

 最近、米国と欧州の警察、検察、NGO はハーグで 2 日間のワークショップを開催し、増大するランサムウェア被害への対処方法を議論した。

 「EU の主要な法執行機関や検察のパートナーと協力することによってのみ、ランサムウェアが私たちの社会にもたらす脅威と効果的に闘うことができる」と、米国のケネス・ポライト・ジュニア司法次官補が型通りの声明のなかで述べている。

 今月初めに開かれた毎年恒例の RSAカンファレンスで、同じ話題がサイバーセキュリティ専門家の頭の中にあり、また実際に言葉として発された。

 悪漢どもが組織から金銭をゆするランサムウェアやその他のサイバー犯罪は「今でも、私たちが目にする脅威アクティビティの圧倒的多数を占めています」と、サイバー・スレット・アライアンス(Cyber Threat Alliance)のマイケル・ダニエルCEO が、同カンファレンスでのインタビューのなかで述べている。

 だが、今でもランサムウェアの運用者とみなされているサイバー犯罪集団が、主たる活動をデータ窃盗と恐喝へとますます転換しつつある。暗号化のステップをいっさい飛ばすということだ。ファイルにスクランブルをかけ、復号キーの代金を要求し、これらのプロセスを円滑に進めるために必要なあらゆる煩瑣な手順を踏まなくても、単にデータを盗み去り、全部の漏えいを取り止めるための料金を要求すれば、同じ効果が得られるためだ。この移行は何か月も続いており、ほぼ不可避の流れになっている。

 FBI と CISA は今月、1,300 万ドルもの身代金を要求している、あまり知られていない Karakurt という恐喝集団についての警告を発した。標的を特定のセクターや業界に絞っていない Karakurt は、狙った相手の文書に暗号をかけて身代金を要求する手法をとっていない。

 この悪党の手口は、データを盗んだと主張し、盗み取られたファイルのスクリーンショットやコピーを証拠として提示する。そして、支払いをしないのなら、売却あるいは公開すると脅すというものだ。


《The Register》

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