情報セキュリティ国際会議 Black Hat の唯一にして初のアジア人レビューボードメンバーとして論文審査を行う株式会社FFRI の鵜飼裕司氏に10月中旬にオランダで開催された Black Hat Europe 2014 の発表から見えるこれからのセキュリティ動向について聞いた。
特集
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世界で最も権威ある情報セキュリティの国際会議 Black Hat の唯一にして初のアジア人レビューボードメンバーとして、世界中から集まる論文審査を行う株式会社FFRI の鵜飼裕司氏に10月中旬にオランダ アムステルダムで開催された Black Hat Europe 2014 の発表から見えるこれからのセキュリティ動向と、同氏注目の研究発表について聞いた。
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――ラスベガスの Black Hat USA は日本からの参加者もたくさんいますが、Black Hat Europe に関する情報は多くありません。どんな違いがありますか。
今回も Black Hat Europeはアムステルダムで開催されました。過去何回か開催されていますが、セキュリティ研究者にアムステルダムは、ラスベガスと同じくらい場所的な人気があると思います。
ラスベガスの Black Hat USAとの違いは、発表数は少ないけれども、コンテンツが優れている点と、ラスベガスのような人材交流の色はなくて、純粋なカンファレンスに近いという点です。私たちレビューボードの集まりはありましたが、パーティはありませんでした。研究発表の場、企業展示の場という印象です。
今日は3つのトピックについて詳しくお話を申し上げますが、Black Hat Europe 2014 全体の傾向を先にお話しすると、まず IoT 関連がホットトピックでした。これはグローバルの傾向でもあります。アメリカでも続々と IoT の問題が報告されています。解析して、その結果として何かしらの攻略ができるという報告が続いています。