NTTデータ・セキュリティ株式会社は11月9日、Adobe ReaderおよびAcrobatの脆弱性に関する検証レポートを発表した。これらの製品にはバッファオーバーフローの脆弱性が確認されており、さまざまな経路により細工されたPDFファイルを閲覧した場合にローカルユーザと同じ権限を奪取される可能性がある。同社ではAdobe ReaderおよびAcrobatの脆弱性(CVE-2009-2994)について、再現性の検証を行った。 検証は、Adobe Reader 9.0がインストールされたWindows XPをターゲットシステムとして、細工したPDFファイルを含むWebコンテンツを閲覧させることで実施された。この結果、誘導先のコンピュータ(Ubuntu)のコマンドプロンプト上にターゲットシステムのプロンプトが表示され、コマンドの実行が確認された。ターゲットシステムの制御の奪取に成功したことになる。充分な検証後、最終バージョンへのアップグレードを推奨している。 http://www.nttdata-sec.co.jp/article/vulner/pdf/report20091109_1.pdf