セキュリティにおける「運用」サービスも同様。「セキュリティ対策」と聞けば、ほとんどのユーザ企業にとって、セキュリティ機器やサービスを購入して、導入し、設置して終わり以上のイメージがない。通常の IT 投資なら確かに、選定や構築、そして導入がクライマックスであり、ユーザー訓練が終わった後は、たまさか発生する障害やライセンス更新に対応するだけだ。しかし、セキュリティ製品は導入がむしろ始まりに過ぎず、アラート発報やインシデントへの対応など、日々の運用という終わらないクライマックスが果てしなく続く。本来運用こそがセキュリティそのものなのだが、FortiGate や Palo Alto 等ハイブランド機器を導入し、取締役会で自慢することを仕事と思っているような情シス担当の馬鹿役員にそんな正論通じるはずもない。
「事業の垂直統合」などとなれば、もはや想像の範囲外。製品・技術・サービス・人材等をひとつのグループ内で、あるいは一社内で完結させることに成功すれば、高いサービス水準を維持しつつ、安価に提供しながらも、規模の経済を追求できるという、強力な優位性を発揮できるのだが、ほとんどのプレイヤーにとって「 TOYOTA や Apple でもあるまいし、そんなことできるはずない」と一蹴する。