日本電気株式会社(NEC)は、セキュリティと利用者のプライバシー保護を両立する世界最小データ量・世界最小計算量の認証方式を開発したことを発表した。開発した認証方式はグループ署名と呼ばれる認証方式に属するもので、個人名やIDなど、認証対象を特定する情報を用いずに、認証対象が権限のあるグループに属しているかどうかを確認できるというもの。これにより、必要以上の個人情報の蓄積を防ぎ、情報漏洩のリスクを軽減する。また、特定の管理者のみが認証された個人が誰であったかを認証記録から特定可能なため、匿名性による無秩序な利用や不正な利用を防止することが可能。システム的には、独自の新アルゴリズムの開発により、世界最小の認証データ長を実現。加えて、高度な暗号プロトコル技術の採用により、認証データの作成および検証を世界最小の計算量で実現する安全性の高い方式を確立している。同社では、クレジットカードの決済や借り手のプライバシーを保護する図書館の貸出システムなどへの応用を考えている。商品化時期などは未定。http://www.nec.co.jp/press/ja/0507/2202.html