失業後データ盗み大手 IT 企業を恐喝、セキュリティコンサルタント 57 歳起訴 | ScanNetSecurity
2024.07.27(土)

失業後データ盗み大手 IT 企業を恐喝、セキュリティコンサルタント 57 歳起訴

 セキュリティ上の脆弱性を特定することが彼の主な職務であった。解雇から 3 日後、彼は仕事用のノートパソコンを使って大量の機密と知的財産にアクセスし、個人のクラウドストレージアカウントにダウンロードしたとされている。これらファイルには「潜在的な脆弱性のリストとレポート」「攻撃を受けやすい特定のビジネス機器の詳細」等々が含まれており、まだ是正されていない脆弱性についても言及されていたようだ。

国際
(イメージ画像)

 一人のサイバーセキュリティの専門家が、国際的な ITインフラサービス企業から 150 万ドルほどを脅し取ろうとしたとして起訴され、20 年の禁固刑に処される可能性がある。

 ヴィンセント・カンナディ氏(57歳)は、今週ミズーリ州エルドラドスプリングスでその身柄を拘束された。2023 年 6 月に IT コンサルタントの職から解雇された後、彼がいうところの「和解金」を得ようと、長期にわたって恐喝を試みてきた疑いだ。

 2022 年 5 月から 2023 年 6 月まで、カンナディ氏は、名前は明かされていないがニューヨークを拠点とする IT サービス企業( A 社)の仕事を任された。企業データの盗難につながる恐れのあるセキュリティ上の脆弱性を特定することが主な職務であった。カンナディ氏はその職務上、A 社の IT 資産と保管データに深くアクセスすることができた。

 告発状によると、カンナディ氏は仕事のパフォーマンスが基準に満たないとして、自身が所属するコンサルティング会社から解雇された。そして、解雇手当として 2 週間分の給与を提示され、A 社に属するすべてのデバイスとデータを返却するよう命じられた。

 解雇から 3 日後、カンナディ氏は仕事用のノートパソコンを使って大量の機密知的財産にアクセスし、個人のクラウドストレージアカウントにダウンロードしたとされている。

 これらファイルには「 A 社のサーバのアーキテクチャマップ」「企業秘密」「潜在的な脆弱性のリストとレポート」「攻撃を受けやすい特定のビジネス機器の詳細」等々が含まれており、まだ是正されていない脆弱性についても言及されていたようだ。


《The Register》

編集部おすすめの記事

特集

国際 アクセスランキング

  1. レッドチーム演習大成功 丸五か月間誰も気づけず

    レッドチーム演習大成功 丸五か月間誰も気づけず

  2. ランサムウェア集団が謝罪

    ランサムウェア集団が謝罪

  3. 国際手配のランサム犯 逮捕されずに世界中を旅行

    国際手配のランサム犯 逮捕されずに世界中を旅行

  4. [まさか本気でそんなに儲かると思った?]サイバー犯罪者さん 職種別給与一覧 ~ 求人広告22万件調査

  5. Windows 10ではSafeDiscと特定バージョンのSecuROMのDRMシステムを利用した古いゲームがプレイ不可に、セキュリティホールとなる可能性を考慮

  6. 国連サイバー犯罪条約が「グローバル監視協定」になる危険性

  7. 資金力で警察に勝るサイバー犯罪集団とインターポールのプロジェクト

  8. ウクライナの違法な仮想通貨のマイニング工場を摘発、PS4など3,800台のゲーム機を押収

  9. Nimda.E変種ワームが、異なるファイル名を伴って攻撃開始

  10. 「営利企業でなくボランティアに製造物責任負わす」Python 責任者異議

アクセスランキングをもっと見る

「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」
「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」

ページ右上「ユーザー登録」から会員登録すれば会員限定記事を閲覧できます。毎週月曜の朝、先週一週間のセキュリティ動向を総括しふりかえるメルマガをお届け。(写真:ScanNetSecurity 名誉編集長 りく)

×