外部からのサイバー犯罪に比べ異なった対策が必要とされる内部犯行。特に「正規権限を持つ内部者による犯行」は検知が困難だ。そんな内部犯行への対策について、NHN テコラス株式会社 セキュリティ事業部の三浦 康暢 氏(CISSP、PMP)が事例を交えて講演を行った。●幅広い事業領域NHNテコラスは、セキュリティ事業部をはじめとして、歴史あるデータセンター「DATAHOTEL」を運営するデータホテル事業本部、コマース事業本部などがあり、グループ会社ではモバイルコミックの「comico」や「妖怪ウォッチ ぷにぷに」などのスマートフォンゲーム、PCオンラインゲームの「HANGAME」なども提供している。同社のCSIRTではDATAHOTELの5,000台の物理サーバ、2,000台の仮想サーバ、3,000台のPCを監視しているほか、スマートフォンゲームのインシデントにも対応しているという。●内部犯行対策の3つのキーファクター三浦氏は、外部攻撃と内部犯行の比較として、外部攻撃がアプリケーションやプラットフォームの「脆弱性」を悪用するのに対し、内部犯行は「内部統制の欠陥」を悪用するとした。また、比較として、外部攻撃の犯人の特定は困難であるが、内部犯行ではその特定が可能であること、攻撃の期間は外部攻撃が短期間で単発であるのに対し、内部犯行は長期にわたり繰り返し行われることなどを挙げた。内部統制の欠陥を解消し強化するために、三浦氏は「アクセス制御と監査」「特権ユーザ管理」「雇用形態別対策」の3つが必要なキーファクターであるという。
[Security Days Spring 2017 インタビュー] 自社SIRTで培ったノウハウをソリューション導入からMSSまでワンストップに提供(NHN テコラス)2017.3.1 Wed 11:00