トレンドマイクロ株式会社は12月17日、国内における2003年度のウイルス感染被害年間レポートを発表した。このレポートは2003年1月1日〜12月15日までのデータを集計したもの。レポートによると2003年度のランキングは、1位が「WORM_KLEZ」で被害件数3949件、2位「WORM_NACHI.A」3140件、3位「VBS_REDLOF」2634件、4位「WORM_MSBLAST」2352件、5位「WORM_SWEN.A」1675件であった。1位は前年に引き続き「WORM_KLEZ」だが、「WORM_MSBLAST」に「WORM_NACHI.A」を加えた被害件数は5000件を超えており、事実上の最大の被害は「WORM_MSBLAST」とそこから派生したウイルスによるものだという。「WORM_MSBLAST」は今年8月から爆発的に感染が拡大し、登場直後から6日間は連日200件もの被害が報告され1週間で約1300件に達し、これは「間違いなく過去最速規模の大流行」とのこと。 2003年全体のウイルス被害件数は45238件と昨年の52172件を下回った。これは、今年登場したウイルスが比較的短期間で感染が収束したものが多いことが被害の総数を抑えられた1つの要因であるとのこと。また、今後の傾向としては、引き続きセキュリティホールを悪用するタイプに警戒する必要があるという。http://www.trendmicro.com/jp/security/report/report/archive/2003/mvr2003-12.htm