工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 | ScanNetSecurity
2026.09.21(月)

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第28回「エピローグ:犯罪コンシューマ化時代」 画像
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一田和樹
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工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第28回「エピローグ:犯罪コンシューマ化時代」

事件の後、あいつの笑い声がしばらく耳から離れなかった。でも、あらゆる面から考えて、これしかなかったとオレは納得することにした。

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第27回「悪意の仲介人」 画像
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一田和樹
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工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第27回「悪意の仲介人」

笑いが収まると、意外なことにあいつは答えを教えてくれた。正解かどうかはわからない。依頼主とあいつにしかわからないことだ。

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第26回「ファネル」 画像
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一田和樹
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工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第26回「ファネル」

声だけですぐにわかった。あいつだ。以前の事件では煮え湯を飲まされた。仇敵だ。もっとも向こうもオレに煮え湯を飲まされたと思っているかもしれない。痛み分けというヤツだ。

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第25回「実行犯たち」 画像
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一田和樹
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工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第25回「実行犯たち」

「待て! 相手はオレのことを知っているのか? いや、そもそも何者なんだ?」

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第24回「スマホ」 画像
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一田和樹
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工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第24回「スマホ」

「そりゃ、こういうことがあるからだよ。オレだってちょっとは修羅場を踏んできてるんだ。関係者が一番ヤバイってわかってる。」

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第23回「ミスリード」 画像
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一田和樹
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工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第23回「ミスリード」

まだばれていないと思っているんだろう。残念なことにオレは、豊かな想像力の持ち主じゃない。こいつがなにをしたかわかる決定的な情報を得て全貌を理解しただけだ。

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第22回「追求」 画像
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一田和樹
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工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第22回「追求」

「犯行は一度だけじゃなく、何回も繰り返し行われていた。派手にばれたのが、今回だっただけだ。今回だって複数の人間が犯行に及んでいた可能性もある」

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第21回「罠」 画像
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一田和樹
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工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第21回「罠」

ここまででわかった、あるいはわかったつもりになっているのは、この事件へのアプローチ方法だけなのだ。トリックを見抜いた、なんてとても言えない。本番はこれからだ。

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第20回「実行犯は複数?」 画像
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一田和樹
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工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第20回「実行犯は複数?」

「やらなくていいんじゃないですか」革命的なひとことを発した。
警察、検察、推理小説という存在を根底から覆す提案だ。

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第19回「巨大なパフェ」 画像
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一田和樹
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工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第19回「巨大なパフェ」

目から鱗が落ちるとは、このことだ。

鱗が落ちて新しい世界が開けたが、前の世界よりもさらにいろいろな可能性が大きすぎる。

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第18回「デニーズ」 画像
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一田和樹
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工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第18回「デニーズ」

「なに言ってんの?」

「明日も会社なので、突然肉欲に目覚めたのなら他を当たってください」

「なんか怒ってるの?」

「別に。ただ急だなあ、と思っただけです。自分の会いたい時に簡単に会える安い女ではないことをきちんとお話しておくべきだと感じました」

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第17回「待っていたもの」 画像
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一田和樹
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工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第17回「待っていたもの」

そして、数日後待っていたものが届いた。オレがいつも最初に頼むものだ。

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第16回「面談の結果」 画像
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一田和樹
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工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第16回「面談の結果」

これといった収穫はなかったが、いくつか気になることがわかってきた。会社に残っている社員は、個人情報漏洩をそれほど深刻に受け止めていない。まあ、深刻な影響を受けた人間は退職したからいないわけなので、当然と言えば当然だ。

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第15回「いやな顔」 画像
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一田和樹
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工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第15回「いやな顔」

大島は露骨にいやそうな顔をしてみせた。その気持ちはよくわかる。

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第14回「面談」 画像
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一田和樹
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工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第14回「面談」

社内の雰囲気は、最初リラックスしていていいオフィスだな、と思ったが、微妙な緊張感がある。びりびりしているというほどではないが、なんというか静電気がたまっているような感じだ。

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第13回「社内見学」 画像
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一田和樹
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工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第13回「社内見学」

これといって特別なオフィスではなかった。平机とその上に置いたノートPCがずらっと並んでいる。光景だけ見ると、最先端のIT企業とは思えない。システム部くらいは、低いパーティションで個人ごとに区切ってやってもいいんじゃないかと思った。

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第12回「もし漏洩しなかったら」 画像
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一田和樹
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工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第12回「もし漏洩しなかったら」

そこまで話して、オレは大事なことを忘れていたのに気がついた。「オレはまだ現場に行ってない。関係者の話も聞いていない。うっかりしてた。変な状況に気を取られて基本を忘れてたぜ」

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 超可能犯罪 第11回「動機」 画像
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一田和樹
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工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 超可能犯罪 第11回「動機」

「ひとりずつの情報をどっかに売っていたのかもしれません。ネットで電話番号や職場、住所を調べる怪しいサービスがあるじゃないですか。ああいうのの隠れた協力者になっていて、頼まれると社員データを検索して、ヒットしたらその人の情報を売るんですよ」

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第10回「サイバー空間におけるデータ同定問題」 画像
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一田和樹
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工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第10回「サイバー空間におけるデータ同定問題」

あるはずない、と思わず言いそうになったが、可能性を否定はできないことにすぐ気がついた。オレは、しばらく絶句した。

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第9回「無限の可能性」 画像
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一田和樹
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工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第9回「無限の可能性」

大島自身は物理的に離れた子会社にいたためアリバイが成立している。社内サーバーが再稼働する前に帰宅するという念の入ったアリバイだ。完璧すぎて、逆に怪しさ満載なのだが、このアリバイは崩せないような気がする。

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第8回「状況」 画像
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一田和樹
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工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第8回「状況」

ふたりの内緒の相談が終わると、大島は大量のデータと書類を持ってきた。オレはそれを抱えR式サイバーシステムを出て、自宅兼事務所に戻って状況を整理してみた。

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第7回「内緒の相談」 画像
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一田和樹
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工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第7回「内緒の相談」

「ちょっといいですか?」沢田は、もみ手で作り笑いを浮かべた。オレに訊かせたくない相談があるというジェスチャーのつもりだ。

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第6回「見積もりは不要です」 画像
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工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第6回「見積もりは不要です」

沢田は、オレのエージェントだ。主な仕事は自分の手に負えないサイバーセキュリティ案件をオレに押しつけ、オレの出した見積もりを二倍以上に水増しすることだ。

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第5回「容疑者が多すぎる」 画像
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一田和樹
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工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第5回「容疑者が多すぎる」

まんまとしてやられたとしか言えない。社内の個人情報を内部の人間が漏洩させたなんていうしょぼい事件に、2,000人以上の容疑者を用意した時点で相手の勝ちはほぼ確定だ。

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第4回「オーバーアクション」 画像
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一田和樹
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工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第4回「オーバーアクション」

大島の言葉が終わる前に、オレの横に笑顔で腰掛けていた沢田が机に両手をついて頭を下げた。そして大声で謝る。「あっ! すみません! 以後気をつけます!!」

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第3回「いつ、どのように、誰が」 画像
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一田和樹
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工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第3回「いつ、どのように、誰が」

技術的な追跡が無理となれば、オレの出番だ。犯人をうまくおびき出し、罠にはめて捕まえる…という活躍を期待して呼ばれたと思うのだが、どうも今回はそうもいかないようだ。

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第2回「誰にでもできる犯行」 画像
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一田和樹
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工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第2回「誰にでもできる犯行」

ここはR式サイバーシステム社の会議室。ぬるい会社だからリピートオーダーがあるんじゃないかと期待していたが、本当にそうなった。しかも今回は部長自ら出てきた。グレードアップしてる。喜んでもいいはずだが、思ったよりもやっかいな案件なので手放しでは喜べない。

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第1回「プロローグ:混沌の海のファネル」 画像
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一田和樹
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工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第1回「プロローグ:混沌の海のファネル」

インターネットは巨大な昏い海だ。悪意も善意もまとまりのなく漂っている。だが、混沌の中にひとたびファネル(漏斗)が生まれれば、そこに悪意が集積され濃縮され、そして思いもよらない形でリアルを浸食しはじめる。

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    「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」
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