工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第23回「ミスリード」 | ScanNetSecurity[国内最大級のサイバーセキュリティ専門ポータルサイト]
2018.06.18(月)

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第23回「ミスリード」

特集 フィクション

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「待ってください。管理ツールが稼働している時にサーバーにアクセスすれば記録が残ります。犯行があればわかります」

「あんたは、過去にも管理ツールの起動を忘れたことがあるだろ」

「私が、たまたま起動を忘れた時に限って犯行があったというんですか? それよりは管理ツールの状態をチェックしてからデータを盗んだと考える方が自然でしょう」

「違う。それがミスリードなんだ。あんたが管理ツールの起動を忘れた時に犯行があったんじゃなく、犯行があった時の管理ツールの記録をあんたが削除していたんだ。あのツールは記録の改ざんはできないが、削除はできるんだろ。

あんたは、ある人物にこういう仕事を依頼された。

・毎月子会社に行く二日間、きちんと管理ツールを起動していた。そして帰ってくると、誰かがデータを盗んでいないかチェックしていた。

・誰かが盗んだことがわかると、管理ツールを停止し、記録を削除、再起動した。

・この作業は、誰かがネット個人情報を公開するまで続けられた。

責任感のないヤツなら、完全に管理ツールを切ったんだろうけど、そんなことをしたら本当にヤバイことが起きても誰が犯人かわからない。だから、実際には管理ツールをオンにしていながら、犯行のあった時だけオフだったように細工したんだ」

「な…なんのために、そんなことをする必要があるんです」

《一田和樹》

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