>>第 1 回から読む
今回は、盗みやすい上に他から入手することが困難な個人情報だったから、「サイバー空間におけるデータ同定問題」が発生している可能性は全く考えていなかった。だが、どんな場合でも個人情報の漏洩なら可能性は常にある。
「誰かが他から同じ情報を入手した可能性ってあるのか?」
「全社員が結託して、自分の個人情報を提供した可能性もあります」
「は? なに言ってんの」
「氏名、住所、電話番号、メールアドレス、生年月日なら自分でわかります。全社員が自分の情報を提供すれば、今回流出したデータと同じものを作れます」
あるはずない、と思わず言いそうになったが、可能性を否定はできないことにすぐ気がついた。オレは、しばらく絶句した。
今回は、盗みやすい上に他から入手することが困難な個人情報だったから、「サイバー空間におけるデータ同定問題」が発生している可能性は全く考えていなかった。だが、どんな場合でも個人情報の漏洩なら可能性は常にある。
「誰かが他から同じ情報を入手した可能性ってあるのか?」
「全社員が結託して、自分の個人情報を提供した可能性もあります」
「は? なに言ってんの」
「氏名、住所、電話番号、メールアドレス、生年月日なら自分でわかります。全社員が自分の情報を提供すれば、今回流出したデータと同じものを作れます」
あるはずない、と思わず言いそうになったが、可能性を否定はできないことにすぐ気がついた。オレは、しばらく絶句した。