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2018.02.26(月)

海外における個人情報流出事件とその対応 第213回 国家で重要性を増すサイバー戦 (2)各国がサイバー戦準備にしのぎ削る

国際 海外情報

●学生もサイバー戦に参加

被害を受けたのはイスラエルのウェブサイトだけでない。米ワシントン地区での国土安全保障を担当する、米陸軍のMilitary District of Washingtonや首都地域統合部隊司令部のサイトもダウンした。他にもNATOのサイトも攻撃されて、反米、反イスラエルのスローガンとイメージに書き換えられた。さらに民間企業のマイクロソフトやシェル、メルセデスベンツ、ハーバード大学のウェブサイトも被害を受けた。

報復合戦は続き、次にはイスラエルの学生グループが、インターネットの知識があまりないような一般ユーザでもハマスのウェブサイトを攻撃することができるツールを作成した。親イスラエルのユーザがファイルをダウンロードして、ツールをインストールすることで、そのコンピュータはボットネットの一部となって攻撃を開始するというものだ。

ツールはハマスに関連するqudsnews.net やpalestine-info.infoなどのウェブサイトへのトラフィックを増やして、過負荷によりサービスを停止させてしまう。学生グループは、5日ほどの間に8,000件のダウンロードがあったと明らかにした。

ハッカーは、ガザ進攻開始と同時に生まれたHelp Israel Win (イスラエルの勝利を手助けする)というバナーの下で、ハマス攻撃に取り組んでいた。グループをまとめる”Liri”は「実戦には参加できないが、ハマスに対してサイバーアリーナで戦うことに決めた」と語っていると『Wired』は報じている。

一方、軍でもハマスが運営するテレビ局、Al-Aqsa にハッキングしてイスラエル側のプロパガンダを放送した。Al-Aqsa は反ユダヤ主義の番組放映で知られている。

1月3日、Al-Aqsa の番組は電話が鳴っているのに誰も答えないというイメージに置き換えられた。さらにアラブ語で、「ハマスのリーダーは、あなたたちを最前線に残したまま隠れている」というメッセージを流して、市民がイスラエルではなくハマスへ不信感を持つよう試みた。

イスラエルとハマスの間の戦闘は、1月18日にハマス側が停戦を表明。続いて、21日にイスラエル軍がガザ地区から撤退して、現実の世界で戦争が終わったことでサイバー戦も終結した。

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(執筆:バンクーバー新報 西川桂子)
《ScanNetSecurity》

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