社員と機動的に連絡を取りたい、社内業務システムに社外からアクセスさせたいというように、携帯電話を日常の業務に使用させることは、今や企業においては当たり前のことになっています。しかし、いざ情報セキュリティや個人情報保護の観点からの対策を進めようとすると、これらの携帯電話がいろいろと面倒な問題を引き起こす場合が多くなっています。また、パソコンとは異なって、画一的にセキュリティ対策を行うことが難しい特殊な事情もあります。そこで、これから何回かに分けて、この「携帯電話のセキュリティ」に関して取り上げていきたいと思います。第一回は「携帯電話は個人のものか?会社のものか?」です。●携帯電話を2台持つことの弊害まず、携帯電話について考える際、意外に重要なことは「できれば携帯電話は1台の方がいい」ということです。携帯電話を2台持たなくてはならず、会社用と個人用に使い分けないといけないとしたら、あなたはどう思いますか?1)いつも2台携帯しなければならない。胸ポケットに入るのは1台だけなので、もう1台はカバンの中かな?でもカバンの中だと着信音を鳴る設定にしておかないと、着信に気づかない。でも会議中に着信音がなったり、昼食中とか、カバンを持ち歩かない時には気づかなかったり、不便だなあ。2)いつも2台充電しなければならない。2台充電する?充電器を2種類用意するということ?面倒も2倍だなあ。3)番号を使い分けなければならない。ただでさえ、携帯の番号って覚えにくいのに、相手が仕事上の付き合いか、個人的な付き合いかによって教える番号を使い分けるなんて、自分には無理かも。4)私用電話がばればれ。 業務時間内に個人用の携帯が鳴って、話したりすると、私用電話であることがばればれ。落ち着いて話なんかできない。すなわち、「携帯電話を2台持つことの弊害」があるということです。ですから、単純に会社のお金で携帯電話を配布すれば終わりとはならないのです。そして、これが携帯電話のセキュリティにも実は大きな影響を与えています。【オプティマ・ソリューションズ株式会社・代表取締役 中康二】 http://www.optima-solutions.jp── この記事には続きがあります。 全文はScan Security Management本誌をご覧ください。◎有料版Scan申込> http://www.ns-research.jp/cgi-bin/ct/p.cgi?m02_ssm