Webアプリケーションのセキュリティ(1) 〜 社会の中の Web 〜 | ScanNetSecurity[国内最大級のサイバーセキュリティ専門ポータルサイト]
2017.08.22(火)

Webアプリケーションのセキュリティ(1) 〜 社会の中の Web 〜

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 今回より数回に渡って、Webアプリケーションのセキュリティに関してとりあげることになった。

 インターネットは、今や日常生活に溶け込んできたと言ってもよいほど、ユーザ層は広がっているが、その中で、Webは最もポピューラなサービスであり、「WWW=インターネット」と見なされることもあるほど、中核的な位置を占めている。一般ユーザの視点からすれば、Webアプリケーションのセキュリティレベルが即ちインターネットのセキュリティレベルと考えることもできるだろう。

 逆にアプリケーションの開発、流通、提供、運用、保守する側の視点では、Webサービスが不特定多数、つまり社会に広く開かれているという点に留意する必要がある。Webアプリケーションの「社会性」のことを考えなければ、そのセキュリティを論じることはできないのだ。特にWebアプリケーションを開発、提供、運用する場合には、該当アプリケーションの扱われる社会的環境を十分に考慮して、(リスク管理などの)組織システムを考えなければならない。

 既に述べたようにWebサービスに関するアプリケーションは不特定多数が利用する。このことから、限られた特定少数のユーザが利用するアプリケーションとは異なったセキュリティ設計やユーザ対応が必要になる。

 Webは不特定多数へのサービスではあるが、決してブロードキャスト(一斉同報)ではないことには十分注意しなければならない。特にサポート上混乱を招きやすいのは、「『特定のURLへのアクセスについて、誰もが同じコンテンツを見ることができると思ってしまう』という誤解の起こりやすいこと」である。

 Webでは、特定のURLへのアクセスに対しても、ユーザエージェントや、Cookie情報、IPアドレスなど様々な手法によって閲覧者を区別し、異なるサービスを提供することができる。サービスの仕様として、閲覧者(顧客)によってサービス内容を代えようと意図している場合に、閲覧者(顧客)の選別を失敗する可能性がありうるバグや実装がある場合には、セキュリティ問題となる。

 特に表示内容に閲覧者の個人情報が含まれている場合、閲覧者の選別(判定)を間違えることがあれば大問題となる。また、サポート上困難が発生するのは、特定の表示がなされるはずのものが、閲覧者の環境によっては本来とは異なる表示がなされてしまう場合である。サポート側が顧客の手元の表示状態を再現できない場合や、さらにサポート側が「常に一定の表示がなされるに決まっている」と勝手に確信してしまっている場合など、誤解によって顧客とサポート側との間で正しいコミュニケーションが全くできなくなり、顧客とのトラブルを招く。結果サポート側は「Webアプリケーションの技術的問題」以外に、サポート体制からくる企業イメージを低下させて評価を下げ、結果大きな損失を招く。

 同様に、特定顧客を認証して、認証された顧客にだけ特別のサービスを行う場合にも、認証の失敗などによって、権限を持たない顧客にその特別のページを見せてしまうことがあれば、セキュリティ問題となる。特にその特定サービスが有料の場合には、無料でサービスを提供することになってしまうWebサービス提供者だけでなく、場合によってはお金を払ってサービスを受けている正規顧客も損失を受ける(と見なされる)こともあるので、注意が必要である。


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(詳しくはScan本誌をご覧ください)
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《ScanNetSecurity》

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