無料ツールで作るセキュアな環境の第31回から先週の第37回までは、SSLの認証に関連した話をした。その前の第29回と30回ではSSLを用いたトンネリングサーバとしてStunnelについて解説したが、今回からまたトンネリングサーバの話を続けたい。今回はStunnelと同様SSLを用いたトンネリングを可能にする国産ツール、びょうぶ(BJORB)[1]について解説する。 BJORBは(株)日立マイクロソフトウェアシステムズのKenkichi Mahara氏が開発しており、著作権はHitachi Microsoftware Systems, Inc.が保有している。実行プログラムの利用は商用、非商用にかかわらず無料で許可されている。 Linux、FreeBSDをはじめとするUNIX系OSで動作するのはもちろん、Windows用バイナリも用意されている。広いプラットホームで使えることから、サーバ、クライアント全てにインストールすることができ、様々なサーバ・クライアント型サービスに使用して、例えば遠隔地にあるクライアントからのインターネットを経由してのサーバへのアクセスするような場合について安全性を確保することができる。 また、BJORBが動作するにはStunellと同様OpenSSLがインストールされていることが必要である。OpenSSLの導入方法に関しては本連載の【無料ツールで作るセキュアな環境 (37)】で既に解説しているので、そちらを参照して欲しい。 UNIX用BJORBの執筆時点での最新バージョンはbjorb 0.5.7aであり、http://www.hitachi-ms.co.jp/bjorb/download/bjorb-0.5.7a.tar.gzからソースをダウンロードすることができる。インストール方法は、適当なディレクトリに上記ファイルを置いて、%tar xvzf bjorb-0.5.7a.tar.gz%cd bjorb-0.5.7a/src%./configure ─with-ssltop=/usr%make%su#make installとすればよい。設定ファイル/usr/local/etc/bjorb.confを制作、記述した後に#/etc/rc.d/init.d/bjorb start/etc/rc2.d/S99bjorb startで起動できる。設定ファイルの記述方法は次回に述べる。officeoffice@ukky.nethttp://www.office.ac/[1] http://www.hitachi-ms.co.jp/bjorb/(詳しくはScan本誌をご覧ください)http://www.vagabond.co.jp/vv/m-sc.htm