NTTデータ先端技術株式会社は1月28日、Movable Typeに発見されたリモートから任意のコードを実行される脆弱性に関する検証レポートを公開した。本脆弱性(CVE-2013-0209)は、アップグレード関連プログラムであるmt-upgrade.cgiにて使用されている、lib/MT/Upgrade.pm関数のエスケープ処理に不備があるために発生するもの。本脆弱性が悪用されると、攻撃者はターゲットホスト上にて、Webサーバの動作権限で任意のOSのコマンドおよびSQLクエリを実行することが可能になる。同社では、本脆弱性の再現性について検証を行った。検証は、Debian 6.0.6上のMovable Type 4.38-ja(Webサーバ・データベースを含む)をターゲットシステムとして実施した。ターゲットシステムに細工したHTTPリクエストを送信し、Movable Typeのmt-upgrade.cgiを介してWebサーバの動作権限で任意のコードを実行させる。今回の検証に用いたコードは、ターゲットシステム上から特定のサーバ、ポートへコネクションを確立させるよう誘導し、システムの制御を奪取するもの。これにより、リモートからターゲットシステムを操作可能となる。検証の結果、誘導先のコンピュータ(Windows 7)のターミナル上にターゲットシステム(Debian)のプロンプトが表示され、コマンドを実行した結果が表示されたことから、ターゲットシステムの制御の奪取に成功した。