アンチウイルスソフトの一部に「Sircam」ウイルスを検出できない不具合が発見された。特定のベンダに限らず複数のベンダで状況が確認されている。各アンチウィルスベンダから寄せられた情報を下記にまとめる。▼トレンドマイクロ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ トレンドマイクロ株式会社によると同社のアンチウイルスソフトでは検出できないケースが以下の2パターンある。(1)ウイルスファイルの拡張子が「.LNK」の場合○問題: VSAPI ver. 5.420以前の検索エンジンでは、拡張子が”lnk”になっているファイルからの検出が行うことできない問題。○対象製品: 製品群A ActiveUpdate対応製品 製品群B ActiveUpdate未対応製品上記製品群の製品に関しては下記のURLを参照。http://www.trendmicro.co.jp/support/news/news87.htmなお、UNIX版のInterScanでVSAPI ver. 5.420以上を使用している場合は、検出できない不具合はないとのこと。○解決方法: ウイルス検索エンジン をver. 5.450にバージョンアップすれば解決されるとのこと。各製品群に関しては下記を参照。製品群A(ActiveUpdate対応製品) 各製品の持つ機能で自動更新が可能。製品群B(ActiveUpdate未対応の製品) 検索エンジンモジュールの準備が整い次第、同社のWebに掲載されるので、手動にて検索エンジンをバージョンアップする。詳細http://www.trendmicro.co.jp/support/news/news87.htm(2)ウイルスが送信するメール内のエンコードデータによる問題○問題: Sircamが送信する一部のメールに対して検出できない場合があります。これはウイルスが送信しているメールデータ中のエンコードデータによる問題。 ウイルスが送信するエンコードデータが一部不正な形式で書かれる場合があり、このためにInterScan VirusWall for Windows NTが添付ファイルを正しく認識できないケースがあるとのこと。○対象製品:InterScan VirusWall for Windows NT Ver.3.51J※ Ver.3.51J以下のバージョンでも現象は発生。 旧バージョンの場合には一度Ver.3.51Jへとバージョンアップが必要。○解決方法: Sircamが送信する不正なエンコードデータの検索に対応したパッチプログラムを導入することにより対応可能。パッチプログラムにはスタンダード版用とCVP版用がある。詳細http://www.trendmicro.co.jp/esolution/solutionDetail.asp?solutionid=3032▼日本ネットワークアソシエイツ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 日本ネットワークアソシエイツ株式会社のアンチウイルスソフトでは、最新の定義ファイル、エンジンであれば検出できない不具合はないとのこと。ウイルス詳細:http://www.nai.com/japan/virusinfo/virS.asp?v=W32/SirCam@MM&a=S▼シー・エス・イー┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 株式会社シー・エス・イーの取り扱っているソフォスのアンチウイルスソフトではデフォルトでは添付ファイルに拡張子「lnk」が付いている場合検出しない。 同社では検索拡張子リストに.lnk と.bat を追加するように呼びかけている。ウイルス詳細:http://www.cseltd.co.jp/security/release/010724sircam.htm▼日本エフ・セキュア┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 日本エフ・セキュア株式会社のアンチウイルスソフトでは、最新のパターンファイルを使用していれば、当該ウイルスを検出できない不具合は報告されていないとのこと。ウイルス詳細:http://www.f-secure.co.jp/200107241/