一田和樹 | ScanNetSecurity
2025.02.28(金)

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Non State Actor 図鑑(11)「オレの自由、お前の服従」非国家地政学的アクターの “元首” イーロン・マスク 画像
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Non State Actor 図鑑(11)「オレの自由、お前の服従」非国家地政学的アクターの “元首” イーロン・マスク

 イーロン・マスクが目指すのは「自由な世界」だ。自由に事業を行い、宇宙を開拓し、人間の脳を改造する。人間の可能性を拡大するのに規制は不要だ。だから世論を操作し、規制の権限を持つ国家を懐柔して同盟関係を結ぶ。多くの民主主義国の企業が規制に苦しむ中、規制を受けない企業は一歩も二歩も先を行くことが出来る。そのために彼は「自由」を大事にする。

Non State Actor 図鑑(10)テロリスト製造器 ~ TikTok 画像
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Non State Actor 図鑑(10)テロリスト製造器 ~ TikTok

 アルゴリズムと不滅の音源という特徴のおかげで、TikTok は「潜在的テロリスト覚醒サービス」となった。その影響を大きく受けたのは TikTok をよく利用している 10 代の若者だった。

Non State Actor 図鑑(9)ヴェール効果で不可視化されていた沈黙の勇者たち ~ VCDs 画像
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Non State Actor 図鑑(9)ヴェール効果で不可視化されていた沈黙の勇者たち ~ VCDs

 政府ができていない実効性ある対策はとっくに市民によって行われていた。起きていたのに誰もこれに気づかなかったのはメディアが報道してこなかったことも理由のひとつだろう。こうした市民の活動は、VCDs(Voluntary Collective of Defenders:自発的集団防御)と呼ばれる。VCDs は、2024 年 8 月に英国で起きた暴動でも活躍した。市民たちは、あらかじめ暴徒が現れる場所を特定、共有し、事前にそこに集まって、暴徒たちが騒ぎを起こすのを抑止した。

Non State Actor 図鑑(8)“偽・誤情報”というファンタジーを創造 ~ 新聞社 画像
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Non State Actor 図鑑(8)“偽・誤情報”というファンタジーを創造 ~ 新聞社

 新聞社は最新の研究成果を世に知らしめる役割も持っているような気がするのだが、現在の新聞は実務者として「偽・誤情報が情報空間に氾濫し脅威となっていること」をせっせと喧伝している。これは検証された事実ではないので、この主張に固執すること自体が陰謀論者に限りなく近い。

8月21日「発足した『新領域安全保障研究所』とはなにか?」ウェビナー開催 画像
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8月21日「発足した『新領域安全保障研究所』とはなにか?」ウェビナー開催

 株式会社イードは8月21日に、「Scan ランチウェビナー Vol.1 突然発足した新領域安全保障研究所とはなにか?」を開催すると発表した。新領域安全保障研究所、明治大学サイバーセキュリティ研究所との共催となる。

Non State Actor 図鑑(7)全世界全情報の信用 裏からコントロールします(キリッ) NewsGuard 社 画像
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Non State Actor 図鑑(7)全世界全情報の信用 裏からコントロールします(キリッ) NewsGuard 社

 なにがすごいかというと、ほとんど毎日のように更新していることだ。毎日脅威レポートを出すセキュリティ企業なんて見たことないし毎日ゼロデイを報告する企業も見たことない。というかそんなことできない。正気ならば。しかし、驚くべきことに NewsGuard 社はほぼ毎日やっているのである。そしてさらに驚くべきことに、週に 1 回くらいは注意を引くニュースがある。

Non State Actor 図鑑(6)ニセ情報拡散に貢献「ファクトチェック機関」 画像
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Non State Actor 図鑑(6)ニセ情報拡散に貢献「ファクトチェック機関」

 グーグルや Meta は誤・偽情報にも気を遣っているという姿勢を示したいが、誤・偽情報は大事な収益源でもあるので、ほんとうに効果のあることは何としてもやりたくない。その答えがファクトチェックに関する「研究」への資金助成である。ファクトチェック団体の運営資金の一部はグーグルや Meta が誤・偽情報の流通を通じて得た金なのだ。

Non State Actor 図鑑(5)国際世論のアジェンダセッティングパワー更新 ~ 新しい国際世論CVERC 画像
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Non State Actor 図鑑(5)国際世論のアジェンダセッティングパワー更新 ~ 新しい国際世論CVERC

 いま中露イランは、アメリカと EU が長く独占してきた国際世論のアジェンダセッティングの力をなんとかして手に入れようとしている。

Non State Actor 図鑑(4)世界 2 位は GDP だけではない ~ QAnon 帝国ドイツ 画像
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Non State Actor 図鑑(4)世界 2 位は GDP だけではない ~ QAnon 帝国ドイツ

 新しい暴力の形としてノン・ステート・ウォーが増えている。ハッキングやデジタル影響工作など新しい攻撃方法が幅広く用いられており、全領域での戦いとなっている。そして、戦闘の担い手の多くは民間企業である。日本も例外ではない。日本は軍事に関しては敏感だがそれ以外は寛容だ。

Non State Actor 図鑑(3)APT アクターも「飲みニケーション」大事 ~ 成都404 画像
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Non State Actor 図鑑(3)APT アクターも「飲みニケーション」大事 ~ 成都404

 中でも新しい暴力の形としてノン・ステート・ウォーが増えている。国家によらない暴力。昔からあるテロもそうだが、ハッキングやデジタル影響工作など新しい攻撃方法が幅広く用いられており、全領域での戦いとなっている。そして、戦闘の担い手の多くは民間企業である。過去の軍需産業とは比較にならないほど広範囲の傭兵産業が生まれている。

Non State Actor 図鑑(2)生きて死ぬだけで革命 オルタナティブの挑戦 ~ 21世紀版「だめ連」 画像
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Non State Actor 図鑑(2)生きて死ぬだけで革命 オルタナティブの挑戦 ~ 21世紀版「だめ連」

 おもしろいことにいまの時代環境だと、流れにまかせるとだめ連の生き方になるような気がする。社会は、成功のために「運」や「努力」を要求するが、そんなものは役に立たない。20 世紀に社会人になれたラッキーな人にはわからないレベルの運や努力が必要になる。20世紀に社会人になれた世代は、流されても生産性のある生き方ができた。仕事をして子供を育てることに特別な運や特別な努力は必要なかった。

Non State Actor 図鑑(1)新しい革命 総合格闘技とラップでつながるホワイトナショナリズム3.0 ~ Active Club 画像
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Non State Actor 図鑑(1)新しい革命 総合格闘技とラップでつながるホワイトナショナリズム3.0 ~ Active Club

 日本の BreakingDown とアメリカの Active Club が異なるのは、Active Club は武装化し、LGBTQ3 や人種別の集会を襲撃し、ひどい時には殺人まで行う点だ。Active Club は RMVEs(Racially or Ethnically Motivated Violent Extremists:人種または民族的動機による暴力的過激主義者)と称されることもある白人至上主義者の組織なのだ。

生成 AI がもたらす新しい情報エコシステム 画像
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生成 AI がもたらす新しい情報エコシステム

 「AI が人類を滅ぼす」という懸念はビッグテックや AI 研究者自身から出て来ることが多い。こうした議論を横目で見ていて不思議に思うのは、あまりインターネットの情報エコシステムについて触れていないことだ。

2021年SFプロトタイピングの旅 第13回「想定外を想定する仕事」 画像
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2021年SFプロトタイピングの旅 第13回「想定外を想定する仕事」

例えばクレジットカードの情報が漏れるとか、個人情報が漏れるって言う話だと思うんですけれど、何らかの仕組みで個人情報も使い捨てできるようになるといいんじゃないか、と。

2021年SFプロトタイピングの旅 第12回「サイバーセキュリティはうまくはまる分野」 画像
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2021年SFプロトタイピングの旅 第12回「サイバーセキュリティはうまくはまる分野」

物語の題材としてのサイバーセキュリティというのは結構魅力的。何かから守る、脅威から守る、ということでモチベーションが湧きますし、色んな人が出てきます。

2021年SFプロトタイピングの旅 第11回「サジェストの先にあるのは快適さだけ」 画像
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2021年SFプロトタイピングの旅 第11回「サジェストの先にあるのは快適さだけ」

昨2021年をはるかに超えて不確定要素が増す現在、3名の講演とそれに続くディスカッションを、勉強会の講演再録として連載でお届けします。第11回以降は講演者3名によるパネルディスカッションです。

2021年SFプロトタイピングの旅 第10回「大成功した西側の概念兵器『民主主義』」 画像
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2021年SFプロトタイピングの旅 第10回「大成功した西側の概念兵器『民主主義』」

最後に、これから後の、大澤先生と森さんと私で行う、パネルディスカッションのテーマについて、簡単にご説明しておきたいと思います。パネルディスカッションのテーマは「サイバー攻撃の非対称性を無効化する兵器の構想」です。

2021年SFプロトタイピングの旅 第9回「サイバーセキュリティの課題『新しい物語の提供』」 画像
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2021年SFプロトタイピングの旅 第9回「サイバーセキュリティの課題『新しい物語の提供』」

物語にはルールがあるが、そのルールの全貌や理由を知ることは人間には不可能である。統計的現実と体感的現実というのがありまして、ネットや情報量の拡大により、その乖離が大きくなっているのが現在だと感じています。

2021年SFプロトタイピングの旅 第8回「情報量の多さが経済的な自立を可能にする」 画像
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2021年SFプロトタイピングの旅 第8回「情報量の多さが経済的な自立を可能にする」

ここから先のお話は基本的に、サイバーセキュリティとこれからの未来、つまりSFプロトタイピングとの接点として、私が考えていることです。この後からしばらくアイデアレベルのものを羅列していきます。

「情報セキュリティの敗北史」はサイバーセキュリティの歴史と概念が学べる教科書だった(一田和樹 サイバーブックレーダー) 画像
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「情報セキュリティの敗北史」はサイバーセキュリティの歴史と概念が学べる教科書だった(一田和樹 サイバーブックレーダー)

 『情報セキュリティの敗北史: 脆弱性はどこから来たのか』(アンドリュー・スチュワート、白揚社 2022年10月12日)をご恵投いただいたので読んでみた。実は原題は「 A Vulnerable System: The History of Information Security in the Computer Age 」でだいぶ印象が違う。

2021年SFプロトタイピングの旅 第7回「社会と生活が戦場化」 画像
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2021年SFプロトタイピングの旅 第7回「社会と生活が戦場化」

 1968年に作家のクラークが発表した小説「2001年宇宙の旅」と、同年公開されたキューブリック監督による映画化作品の成功は、その後の人類の宇宙開発に少なからぬ影響を与えました。

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