2025年10月の日本プルーフポイント株式会社(Proofpoint, Inc.) | ScanNetSecurity
2025.12.05(金)

2025年10月の日本プルーフポイント株式会社(Proofpoint, Inc.)

日本プルーフポイント株式会社

 Proofpoint 創業者のエリック・ハーンは、電子メールを使ったグループウェアを開発する企業を創業し、成長した事業を Netscape 社に売却、そのまま Netscape の CTO に就任した。その後、自身が開発した言語解析エンジンを活用しスパムメール対策の製品を開発、2002 年に再び事業を興す。Proofpoint の誕生である。

 2012 年の米 NASDAQ 市場への上場は、この堅実なメールセキュリティ企業の転機となった。戦略的だが一貫性のある M&A をくり返し、極めて独自の存在感を持つセキュリティ企業に成長していく。2013 年には MTA(メール転送エージェント)のデファクト Sendmail 社を買収しメールセキュリティジャンルでの地歩を固めた。

 特筆すべきは、2018 年のアウェアネストレーニングの大手 Wombat Security Technologies 社と、2019 年の内部犯行対策大手 ObserveIT の買収である。現在「メールセキュリティ」「アウェアネストレーニング」「内部犯行対策」という 3 つのサービスをコアにして「ピープルセントリックセキュリティ」を標榜し、セキュリティ対策の一丁目一番地にして、最も困難と考えられてきた「人間の脆弱性」対策領域に正面から挑戦している。

 人の脆弱性への対策サービスの多くは、根本的な解決を最初から放棄し、「標的型攻撃メール訓練 ○回実施」「講習 年○回実施」「オンライントレーニング視聴 のべ○○時間」など、事故発生後の責任逃れを保証してくれる、いわば「アリバイ提供サービス」と化しているきらいがある。

 そのような状況の中で Proofpoint は「 Very Attacked People(最も攻撃される可能性のある社内の人物)」などの同社独自の概念を提唱しロジカルで定量化したアプローチを取る点に決定的な差がある。

 2020年には、FireEye や Cybereason のカントリーマネージャーとして、両社の国内シェア爆上げに豪腕をふるった茂木正之が代表取締役社長に就任、長年課題とされてきた同社製品の日本語ローカライズ版を、就任から 1 年で提供開始させるなど、「日本の企業文化・日本の商習慣が求める人間の脆弱性への対策サービス」の提供に期待を集める。

取材・インタビュー

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 情報によれば、イランとイスラエルの 12 日戦争に関する分析を「イラン側の視点」で詳細に行うというから、これは地政学に心配りを多少なりともしているセキュリティ担当者なら聞いておいて損は全くない。また、フィッシングメールなど、生成 AI によって日本語という「 2 バイト文字の防壁」が消失したこと等により、同社がこれまで繰り返し注意喚起してきた「日本に顕著に攻撃が集中している」現状についても解説される予定。

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