「無理だから、それ。警察に通報しちゃった。簡単だよ。吹田さんが税金を払う覚悟を決めれば、警察に連絡できるんだ。まさか、税金払うと思わなかっただろ。甘いな」
「では、基本チャージ二百万円に、成功報酬三百万円でいかがでしょう? 二百万円は情報を買った費用の原価みたいなものです」 真田が揉み手しながら言うと、吹田は苦笑した。実際には、五十万円もかかっていない。
しばらく全員が黙った。それぞれ頭の中でオレの謎解きを反芻しているのだろう。 「金を取り戻す方法はあるのか?」 吹田が口を開いた。
吹田が大声を上げた。 「つじつまが合わない。犯人は、二回オレの口座から金を送金している。一回目の送金の時、ニセモノはトークンを持っていなかった。トークンなしでどうやって送金したんだ? それに送金を二回に分ける理由がない」
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