>>第 1 回から読む
「まず犯人を捕まえないとな。元社員、山内さんの秘密を知っている、海外金融機関にくわしい、英語に堪能…口座開設なんかで英語でやりとりするからな、この条件にあてはまるヤツが犯人。ニセの真田だ。相棒のニセ工藤は、ニセ真田が連れてきたヤツだろう。これだけ条件あれば、すぐにわかるんじゃないか?」
オレが言うと、片山は山内を見た。吹田は山内の首をまたつかんだ。
「言え! 心当たりを吐くんだ」
「そんな……わかりませんよ。でも社長室のメンバーか、定例会議のメンバーなら、その条件に当てはまると思います。英語と海外金融にくわしいというとだいぶ絞られますが……そういえば少し前に辞めた社員にそんなのがいたような気が……」
山内は、苦しげに答えた。吹田が、はっと息を呑む。
「わかった! あいつだ。ブログ事業の責任者で実績でなくて辞めたあいつ。大野だ。おい! すぐに人事に住所を調べさせろ。警察に通報するんだ! あ…いや…それはまずい。お前たちで言って捕まえてこい。総務の吉川と小林にも手伝わせろ。警察上がりの契約社員もいたろ。そいつも連れてけ」
吹田が、山内と片山に怒鳴った。ふたりは、あわてて部屋を飛び出した。
「捕まえられるといいですね」
真田が、にこにこした顔で言った。吹田は、不機嫌そうな顔で、真田をにらむ。
「まず犯人を捕まえないとな。元社員、山内さんの秘密を知っている、海外金融機関にくわしい、英語に堪能…口座開設なんかで英語でやりとりするからな、この条件にあてはまるヤツが犯人。ニセの真田だ。相棒のニセ工藤は、ニセ真田が連れてきたヤツだろう。これだけ条件あれば、すぐにわかるんじゃないか?」
オレが言うと、片山は山内を見た。吹田は山内の首をまたつかんだ。
「言え! 心当たりを吐くんだ」
「そんな……わかりませんよ。でも社長室のメンバーか、定例会議のメンバーなら、その条件に当てはまると思います。英語と海外金融にくわしいというとだいぶ絞られますが……そういえば少し前に辞めた社員にそんなのがいたような気が……」
山内は、苦しげに答えた。吹田が、はっと息を呑む。
「わかった! あいつだ。ブログ事業の責任者で実績でなくて辞めたあいつ。大野だ。おい! すぐに人事に住所を調べさせろ。警察に通報するんだ! あ…いや…それはまずい。お前たちで言って捕まえてこい。総務の吉川と小林にも手伝わせろ。警察上がりの契約社員もいたろ。そいつも連れてけ」
吹田が、山内と片山に怒鳴った。ふたりは、あわてて部屋を飛び出した。
「捕まえられるといいですね」
真田が、にこにこした顔で言った。吹田は、不機嫌そうな顔で、真田をにらむ。