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2018.11.19(月)

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン5 「ワンタイムアタッカー」 第22回「ほんの手数料がわり」

吹田が大声を上げた。 「つじつまが合わない。犯人は、二回オレの口座から金を送金している。一回目の送金の時、ニセモノはトークンを持っていなかった。トークンなしでどうやって送金したんだ? それに送金を二回に分ける理由がない」

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片山から話を聞いた範囲では、社長室の外からトークンをのぞき見できるかどうか実験したというから、その時にニセモノの真田がトークンをすり替えたのだろう。ニセモノのトークンだからアクセスできないのも当然だ。

「し…しかし、そんな……ええっ」片山が素っ頓狂な声を上げた。

「あんたらは、ニセモノの話を真に受けて、改竄事件はトークンをのぞき見するための視界確保だって信じたみたいだけどさ、おかしいだろ。ちょっとした偶然で視界が邪魔されることもある。そんな不確かなことはしないだろ」

オレは重ねて言った。

「いや……し、しかし」片山は、なおも質問しようとする。

《一田和樹》

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