反発まねく電子メール傍受システム(米連邦捜査局) | ScanNetSecurity
2024.07.27(土)

反発まねく電子メール傍受システム(米連邦捜査局)

 市民自由とプライバシー擁護団体は、法の執行機関が設置する電子メール傍受システムに対し非難を表明した。問題のシステム“Carnivore”は、犯罪に関わる膨大な量の電子をメールを傍受し解析するもので、4月6日下院小委員会での証言で初めてその存在が明かになった。現

国際
 市民自由とプライバシー擁護団体は、法の執行機関が設置する電子メール傍受システムに対し非難を表明した。問題のシステム“Carnivore”は、犯罪に関わる膨大な量の電子をメールを傍受し解析するもので、4月6日下院小委員会での証言で初めてその存在が明かになった。現在、米連邦捜査局(FBI)が実際に使用しているという。

 Carnivoreはインターネット・サービス・プロバイダー(ISP)に設置され、捜査の対象者が送受信する全ての電子メール・メッセージをスキャンするもので、FBIによってのみ管理される。全米市民自由連合(ACLU)は、電子メール傍受システムはISPの権利および消費者の権利を侵害するものだとして下院小委員会の委員2人に宛て抗議の書簡を送った。また、デモクラシーと技術センターの上級顧問James Dempsey氏は、Carnivoreの実態が明らかにされていないことが一番の問題点だとし、FBIはCarnivoreをオープン・ソースにすべきだと述べた。

 一方、FBIサイバーテクノロジー班の責任者Marcus Thomas氏は報道機関のインタビューに応え「FBIは現在、約20のCarnivoreシステムを所有しており、そのシステムは現行の通信傍受法に何ら触れるものではない」とし、さらにPGP(Pretty Good Privacy:暗号メールソフト)のようなプログラムで暗号が施された電子メールは、そのままの形でCarnivoreに記録され、それを解読するか否かはFBIが決めると述べた。

《ScanNetSecurity》

国際 アクセスランキング

  1. レッドチーム演習大成功 丸五か月間誰も気づけず

    レッドチーム演習大成功 丸五か月間誰も気づけず

  2. ランサムウェア集団が謝罪

    ランサムウェア集団が謝罪

  3. 国際手配のランサム犯 逮捕されずに世界中を旅行

    国際手配のランサム犯 逮捕されずに世界中を旅行

  4. [まさか本気でそんなに儲かると思った?]サイバー犯罪者さん 職種別給与一覧 ~ 求人広告22万件調査

  5. Windows 10ではSafeDiscと特定バージョンのSecuROMのDRMシステムを利用した古いゲームがプレイ不可に、セキュリティホールとなる可能性を考慮

  6. 国連サイバー犯罪条約が「グローバル監視協定」になる危険性

  7. 資金力で警察に勝るサイバー犯罪集団とインターポールのプロジェクト

  8. ウクライナの違法な仮想通貨のマイニング工場を摘発、PS4など3,800台のゲーム機を押収

  9. Nimda.E変種ワームが、異なるファイル名を伴って攻撃開始

  10. 「営利企業でなくボランティアに製造物責任負わす」Python 責任者異議

アクセスランキングをもっと見る

「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」
「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」

ページ右上「ユーザー登録」から会員登録すれば会員限定記事を閲覧できます。毎週月曜の朝、先週一週間のセキュリティ動向を総括しふりかえるメルマガをお届け。(写真:ScanNetSecurity 名誉編集長 りく)

×