「オレの違法行為の記録を警察に送るってことだろ。さっきも言ってただろ。でもな、記録をちゃんと確認したか? 全部相手の了解を得てるんだよ。オレがコンサルタントとして雇われて、クライアントのシステムの脆弱性を確認しただけだ。なんの問題もない。とんだ骨折りだったな。これからはちゃんと調べた方がいいぞ」
はったりだ。半分は合法だが、半分は違法行為だ。
「左様ですか? こちらの調べだと半分くらいのものについてはクライアントの依頼のようですが、残りはそうではないことになっています。せっかくですから、いくつか相手に送って確認してもらいましょうか? こういう不審なアクセスを見つけたけど問題ありませんか? ってね」
知ってやがった。いや、おそらくどこかの段階でデータを確認して気づいたんだろう。