独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)および一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は6月2日、Fonalityが提供するIP-PBXソリューション「Fonality(旧称 trixbox Pro)」に複数の脆弱性が存在すると「Japan Vulnerability Notes(JVN)」で発表した。CVSS v3による最大Base Scoreは8.8。「Fonality version 12.6 およびそれ以降のバージョンで、修正パッチを適用していないもの」には、認証情報がハードコードされている問題(CVE-2016-2362)、不適切な権限設定(CVE-2016-2363)、暗号鍵がハードコードされている問題(CVE-2016-2364)の脆弱性が存在する。これらの脆弱性が悪用されると、当該製品にハードコードされたパスワードを知るリモートの第三者によって、サーバに nobody としてログインされ、root 権限で任意のコマンドを実行される可能性がある。またプラグインにハードコードされた秘密鍵を知る攻撃者によって、なりすましや中間者(man-in-the-middle)攻撃、通信内容の解読などが行われる可能性がある。JVNでは、開発者が提供する情報をもとに最新版へアップデートするよう呼びかけている。