独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)および一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は5月25日、トレンドマイクロ株式会社が提供するセキュリティ対策ソフト「ウイルスバスター」に複数の脆弱性が存在すると「Japan Vulnerability Notes(JVN)」で発表した。CVSS v3による最大Base Scoreは6.1。「ウイルスバスター クラウド 8および10」には、アクセス制限不備(CVE-2016-1225)、任意のスクリプト実行(CVE-2016-1226)の脆弱性が存在する。また「ウイルスバスター コーポレートエディション 11.0」にはディレクトリトラバーサル(CVE-2016-1223)、「ウイルスバスター ビジネスセキュリティ 9.0」」および「ウイルスバスター ビジネスセキュリティサービス 5.x」にはディレクトリトラバーサル(CVE-2016-1223)、HTTPヘッダインジェクション(CVE-2016-1224)の脆弱性が存在する。これらの脆弱性が悪用されると、リモートの第三者によって端末内のファイルにアクセスされる(CVE-2016-1225)、当該製品上で任意のスクリプトを実行される(CVE-2016-1226)、ユーザのLAN環境にアクセス可能な第三者によって、端末内のファイルを取得される(CVE-2016-1223)、ユーザのWebブラウザ上で任意のスクリプトを実行される(CVE-2016-1224)といった可能性がある。JVNでは、修正モジュールの適用を呼びかけている。なお、ビジネスセキュリティでは6月末に提供予定のService Pack 3で脆弱性の影響を受けなくなるとしている。