日本は暗号化の新規導入が多く、導入率100%の欧米と対照的(ウィンマジック) | ScanNetSecurity
2024.04.20(土)

日本は暗号化の新規導入が多く、導入率100%の欧米と対照的(ウィンマジック)

ウィンマジックは、日本のディスク暗号化市場においてトップシェアを獲得したと発表した。

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ウィンマジック・ジャパン株式会社(ウィンマジック)は10月9日、日本のディスク暗号化市場においてトップシェアを獲得したと発表した。これは、株式会社アイ・ティ・アール(ITR)の調査レポート「ITR MARKET VIEW エンドポイント・セキュリティ市場2014」の結果を受けたもの。

レポートでは、「国内エンドポイント・マルウェア対策市場」と「国内データ保護市場」に分類しており、「国内データ保護市場」のカテゴリに属する「ディスク暗号化市場」においてウィンマジックのディスク暗号化ソフトウェア「SecureDoc」が、2012年度(34.5%)と2013年度(43.8%)でいずれもトップシェアを維持したという。レポートではさらに、2014年度のシェア予測値を51.1%と見込んでおり、三年連続でトップシェアを維持するとの見解を示している。

同社のカントリーマネージャである石山勉氏は、同社がデータ暗号化に特化しており、特にHDDやメディアのフル暗号化(丸ごと暗号化)をメインに取り組んでいると述べ、特長として「認証機能」と「鍵管理システム」を挙げた。認証機能では、ネットワーク認証を追加することで、たとえば医師が病院で診察室ごとにあるPCに都度認証を行う必要がなくなった。鍵管理システムでは、人とデバイスをひも付けて管理したり、共有や廃止の設定を一元的に行える。石山氏はそれぞれの特長を活かしたNECと名古屋市療養サービス事業団の導入事例を示した。

また、WinMagic社のCOOであるMark Hickman氏は、情報漏えいが日本を含む世界で大きな問題になっていることを指摘、漏えい事件が発生してしまうと、罰金だけでなく会社の信頼を大きく毀損するため、暗号化が注目されていると述べた。同社は1997年にカナダで設立されているが、暗号化技術のみに注力することで、2002年のNIST、2006年のFIPS、2010年のPBConnexで最初に認証されている。その暗号化製品「SecureDoc」は、サーバ、クライアント、および双方の3種類のアプローチを用意している。

さらに「SecureDoc」の強みとして、プリブートのネットワーク機能、ひとつのコンソールからの一元管理、自動暗号化機能、パートナーシップの4点を挙げた。これらにより、運用やコストの負荷を大きく下げ、BYODにも対応する強固な暗号化を実現するという。

ITRの調査レポートについて、2012年度は2位に対し2倍のシェア、2013年度は3倍、2014年度は5倍になると成長の強さを強調した。なお日本の場合、新たに増えた顧客の半数が他社製品からの乗換で、半数は新規の顧客であるという。欧米では暗号化の導入率は100%であるため、新規に暗号化を導入する企業が非常に少ないことと対照的であるとした。
《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

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