ここまで読んできて、少なくない読者が居心地の悪い思いをしていたのではないかと拝察する。それは「これってゼロトラストなの?」という疑問だ。そもそもゼロトラストとは何か。2010 年、Forrester Research 社のアナリスト、ジョン・キンダーバグが提唱したこの概念の出発点は「Trust is a vulnerability(信頼とは脆弱性である)」だった。定義に照らして、今回の HENNGE の 4 つの製品を正直に仕分けしてみる。
「我々がメール訓練の中で一番大事だと考えているのは報告の仕組みです」と岩部氏は語った。不審なメールを開いてしまった時に、速やかに管理者へ報告するフローが確立されていて、組織として対応できる状態であれば被害は最小化できる。しかし、不審メールを見つけた際の報告フローを明確にルール化していない企業は驚くほど多い。
SaaS は自らの意思で設定を変更しないが AI エージェントは自律的に振る舞いを変える。今日と明日で成果物が変わる。昨日まで安全だった状態が、今日も安全である保証はない。「自律的に振る舞う管理対象」という事実が従来のセキュリティの前提を覆している。
従業員向けアイデンティティ管理製品である Okta Workforce Identity の新機能「Okta for AI Agents」では、組織内の AI エージェントをどう安全に管理するかが主眼となっている。「 AI エージェントを可視化して人間と同じように管理していく製品です」と板倉は説明する。
渡辺氏は製品企画にあたり、約 60 社の顧客にヒアリングを実施した。そこで見えてきたのは、EDR の必要性とは別の課題だった。EDR を導入したものの管理運用ができず上層部を説得できないまま解約したケースがあったし、また「自分たちはもっと手前のレベルかもしれない」という声も聞かれたという。
インシデントレスポンス企業の現場には無力感が広がっている。「技術も人材もあるのにサイバー攻撃被害に遭った企業からのフォレンジック調査依頼のごく一部にしか対応することができない」 大手セキュリティ企業の実に多くがフォレンジック調査の依頼に対して「今は手一杯です」「来月まで/半年お待ちください」と断らざるを得ない状況が常態化している。
その原因は明確だ。
日本語のローカライズ作業はパートナー企業である JTP株式会社が中心になって行った。その詳細は同社の浪崎潤一氏が解説した。イベントでローカライズの担当者が登壇するなんてかつて見たことがない。翻訳の依頼先なんて通常は、リスペクトが含まれないニュアンスが若干含まれることもある「外注業者」程度にみなされており、カンファレンスに登壇するなど聞いたことがない。20 年セキュリティイベントの取材をしているが多分史上初である。払うべき相手にリスペクトを払った証左だ。
DNS をめぐる事態はさらに進展する。2025 年 5 月 10 日、米国 NIST(米国国立標準技術研究所)が発行する DNS のベストプラクティスに関する最も権威と影響力のある文書「NIST SP 800-81」の改訂イニシャル版が公開されたのだ。SP 800-81 の改訂は 2013 年以来 12 年ぶり。改訂ポイントは次の三つ。
情報システムグループの谷口 暢(たにぐち とおる)は、上司である村山 誠治(むらやま せいじ)からタイムカードが押せないと言われたとき、最初は PC の不具合を疑った。だがどうやらそうではない。解決するためサーバルームに赴いて当該サーバを確認すると、見たことがないファイルをふたつ発見した。ファイルの片方は「Lockbit2.0」と読めた。株式会社NITTAN のランサムウェア攻撃との戦いはこのようにして始まった。
日本の経済界で「手土産転職」などという不吉な言葉が人口に膾炙した現在、日本プルーフポイント株式会社は 6 月 6 日、都内で「内部不正/内部脅威対策カンファレンス」を開催した。新聞記者と弁護士が基調講演に登壇し、内部脅威に関する最新の事例等について解説が行われた他、それに対応する Proofpoint 製品の機能や今後のロードマップ等が語られた。
2025 年春、東京で開催された「HENNGE Cybersecurity Day 2025 Tokyo」では、生成 AI 時代におけるサイバーセキュリティの課題と対策について、専門家による講演が行われた。
「痛みのない正しさは意味のない正しさ」という言葉があって、要はリスクのない安全圏から正しいことをいくら声を大にして言っても、そこに説得力は生まれないし人も動かさないただの正論・一般論に過ぎない、そういう意味と個人的に理解している。
少し前のことだが、ユーザー企業に勤務してセキュリティの仕事を担当する本誌読者の方と、直接お会いして話をする機会があった。まだお若いのに CISSP で、当時転職先を探していた。
人とサービス、システムとシステム、あるいはモノとクラウド ─ ありとあらゆるものがインターネットを介して相互に接続することで、新たなビジネスが生まれ、我々の生活はより便利になってきた。その「接続」を実現しているのが「API」だ。もし、こうしたAPIが悪用される事態が起きたらどうなるだろうか。
設立 2 年で東京に支社を設け、日本と台湾のセキュリティコミュニティ活動にも積極的すぎるほど連携する。ここには「東アジア圏にサイバーセキュリティの安全なエコシステムを立ち上げる」という明確かつ積極的な意思を感じる。今後 CyCraft が日本にどんな新しい風を吹き込んでくれるのかについては、CyCraft のユーザー企業でなくとも、CyCraft のパートナーでなくとも気になることに違いない。
この記事は、本誌 上野 宣が Cloudbase株式会社 代表取締役 岩佐 晃也(いわさ こうや)に取材し、Cloudbase 開発の舞台裏と思想について話を聞く・・・はずだったのですが、技術者を父に持ち小学生時代からコンピュータに親しんでいたことにはじまって、次から次へと二人の共通点が出てきて対談は一時制御不能に陥りました。その証拠に、製作段階での本記事のタイトルは『Cloudbase 岩佐晃也と上野宣 同一人物説』でした(本当)。
オンラインで取材前の打ち合わせをしていた際、突然画面に映った早坂があわてふためき始めたのがわかった。どうしたんですかと問うと、デスクに置いていたバラの一輪挿しの花瓶が倒れて机の上が水浸しになったのだと言う。仕事机の上に生花(せいか)の花瓶だと? しかも花の種類がバラだって?
Cloudbase社と電通総研セキュアソリューションが共演するInterop Tokyo Interop Tokyo 2025の基調講演で 2025での講演に焦点を当て、代理店パートナーと語る他社製品と比較した優位性など、講演内容を先んじて紹介します。
Cloudbaseはクラウド環境を精密検査するCNAPPから出発し、インターネット側から検査を行うASM、コンピュータの中を検査するSensorなどにソリューションを広げつつ、リスク修復体験プラットフォームを拡張してきた。「将来的には一連のセキュリティ領域を統合し、国産唯一のCTEM(Continuous Threat Exposure Management)として展開していく計画だ。
何より、自分たちで開発する代わりに外部のツールを活用することで、製品の脆弱性管理に関して各事業部を支援するという本来の業務にいっそう集中できるようになったことも大きな効果だ。
本誌 ScanNetSecurity の現オーナー企業である株式会社イードは、ニュースサイトを中心に 21 ジャンル 81 Webサイト 8 雑誌のメディアを運営しておりグループ会社は 8 社を数える。もちろん過去何度か情報漏えいを起こしている。記者の頭の中には「いつ次が来るか(情報漏えい等の新たなサイバー攻撃被害のこと)」という恐れが常にある。
単純にアメリカ視点で動くのではなく、日本のマーケットで商売をする以上、日本のお客様やパートナーからのリクエストを通さなければ日本法人の意味がありません。
正直最初は「あれもない」「これもない」そんな SOC サービスに思えたが毎日多数の問い合わせがあり、顧客候補となる企業訪問に同行してヒアリングしていると、これまで自分が SOC ならあたり前だと思っていたいくつものサービスあるいはオプションは、必ずしも全ての顧客が求めているものではなかったと新たな発見をする日々だという。
講演では Security Copilot の活用事例を中心に紹介します。特に SOC アナリスト向けの事例をスクリーンショットを交えながら解説する予定です。
コロナ禍以降、リモートワークやハイブリッドワークが普及し、ユーザーの働く環境も変化しました。人が移動すれば新たなリスクも生まれます。EDR の普及によって利便性は向上しましたが、まだまだ解決すべき課題が残っています。
今回の Security Days Spring 2025 では、2 月末にリリース予定の「グローバル脅威レポート2025年版」について解説する予定です。
AI や量子コンピューターといったテクノロジーの進化と実用化に伴い、新たなサイバーリスクが台頭してくるのはもはや不可避であり、これに対抗するためにセキュリティ対策のパラダイムシフトが加速していくことになる。
丸紅ITソリューションズは 3 月、ZTNA を導入して VPN 脱却を果たした教育機関の事例を、Security Days Spring 2025 の講演「国際基督教大学様におけるZTNA導入事例 ~VPN脱却からSASE実現へのステップ~」で紹介する。
名古屋での講演テーマは「Cyber Risk Exposure Management(CREM)」であり、経産省がガイドラインを出した「ASM(Attack Surface Management)」の不足点を補完する機能だという。
グループ全体で毎日約 650 万通の業務メールが送受信される環境において、Proofpoint 製品を活用し、メールセキュリティの強化とドメイン統一を実施した事例が紹介される予定だ。
「セキュリティ業界には閉塞感が漂っていて、それは昔からいる大手が蔓延って(はびこって)いるからで、Cloudbase はこの現状を壊しに行きたい」
「IERAE DAYS」の「意外と身近なデジタル・フォレンジック」では、そんな業務に携わっているディフェンシブセキュリティ部フォレンジック課の坂田成史氏、岩崎剛氏、笠原大空氏、湯田智彦氏が、それぞれの「持ちネタ」を披露した。
「EDR導入は、皆さん苦労されている事かと思います。講演では、少しでも皆さんのお役に立てるよう、生々しい話も含めてお話しようと思っています。弊社がどう見たか、あるいはどう評価したか、どういうテストをして、導入していったかという事を全てお話しします(田中氏)」
クラウドセキュリティの「5 つの対策」だの「8 つのポイント」だの「4 つの柱」だのを目にして「いったいいくつなんだよ!」と叫ぶのを必死でこらえている情報システム部門やセキュリティ担当に向けて、現在のクラウドセキュリティ対策を整理して俯瞰する講演だ。
今回の関根氏の講演では、AeyeScan が 2024 年 10 月から提供開始した新機能「Web-ASM 機能」についても言及される。ASM 製品にありがちな、関係のない類似ドメインが多数リストアップされる課題などに関して、生成 AI によって選別が行われる AeyeScan の Web-ASM 機能では、そうした手戻りの発生が少ないこと等をデモを交えながら紹介するという。
日本のサイバーセキュリティにとどまらず国際的に見ても珍しい試みであり、定期的に開催されることになったなら、大げさでなく日本のサイバーセキュリティの未来を変えることになるかもしれない。
品川で 14 時から 17 時 30 分まで 3 時間半。オンラインセミナーに慣れた読者にとっては少々腰が重いリアル開催のイベントであるが、情報や事態打開のヒントは足で、そして人と対面してこそ得られることも多い。行けば必ず見返りがあることは間違いない。
いったいどういう理由で SecurityScorecard は「ワイは ASM や」と名乗りをあげないんですか、その方が絶対売れるでしょうに、と以前から疑問に思っていた質問を記者が投げかけると、藤本は SecurityScorecard と ASM の共通点と違いについて簡潔に説明してくれた。
今回取材したのは Okta Japan株式会社である。この社名を見ればこんな長い前置きを書かざるを得なかった理由が本誌読者には瞬間的かつ十全に理解いただけたはずだ。
何とか自社内でプライベートSOC を構築し、内製で運用している企業もあれば、外部のセキュリティベンダーやシステムインテグレーターが運用する商用SOC に委ねるケースもある。それぞれ、どんなメリットやデメリットがあり、どう使い分けるのがいいのだろうか。
警察庁サイバー犯罪レポートによると、2024 年上半期の国内組織におけるランサムウェア被害の攻撃経路は VPN機器とリモートデスクトップが 80 %以上であり、外部公開資産が狙われている実態が明らかになっている。このような状況を受けて、経産省も「ASM導入ガイダンス」を公開しており、企業・組織のセキュリティを強化のために ASM の導入を推奨している。
「特に海外ツールの場合に起こるのが、名称が類似した他社企業のサイトまで列挙されてしまったり、表記揺れを正しく判定できずに、結果的に膨大な量がリストアップされてしまい、そこから自社グループの Web システム・アプリはどれであるかを精査する必要が出てくることです。精査は結局は人手で行わなければならず、どうしてもリソース不足が課題として生まれてきてしまうのです(青木氏)」
いみじくも手塚は、取材開始から 12 分 30 秒ほど経過したところで、スリーシェイクのメンバーは運用者であり、日々運用に向き合って苦しんでいるため、言い方は良くないかもしれないが「いやいやセキュリティをやっている」という言葉を残している。なんと。セキュリティ担当者がセキュリティを「いやいや」やっているとは。
食事すら忘れて DNS の分析に打ち込むというこの企業の名は米 Infoblox 社。2024 年 11 月 20 日午後に東京大手町で、世界 14 都市で開催される同社の年次イベント「Infoblox Exchange 2024 Tokyo」が開催される。
攻撃者がクラウドの認証情報をもとに、オンプレミスのエンドポイントとクラウドサービス間など、複数の領域間を横展開する「クロスドメイン攻撃」などについて詳しく解説いたします。
顧客の要望に応じて継続的に改修を加えつつ、セキュアなシステムを顧客に提供し続けるには、それぞれの顧客システムの中でどのようなソフトウェアが使われているかをバージョンとともに整理し、最新の脆弱性情報と突き合わせていく必要がある。
人力で行われていた作業部分をどう AI が代替してくれるのかに特に期待が高まる。「Singularity」と製品名にあるとおり「特異点」を超える実力なのかどうか是非会場で目撃して欲しい。
総務省「自治体強靱化」でファイル無害化製品が日本中の自治体に導入され、その後 OPSWAT は後発として市場に登場したが、機能の優位性でベンダスイッチが進みシェアを伸ばした。その他にもサイバーセキュリティに深く関連するあの政府機関やあの独立行政法人(バイネームは NG ということなので想像してください)なども、軒並み OPSWAT を採用している。これはちょっとした「知られざる強豪」である。いったい OPSWAT とはどんな会社でどんな製品を提供するのか?
膨大なログデータからアノマリーを見つけ出すのも、無限の音の組み合わせの中から人の心を揺さぶる音のつながりを探し出すのも、双方「パターン」という点で共通点があるとジョーさんはインタビューで語った。取材でこういう人に会うと嬉しくなる。セキュリティの仕事に愛着を持ち楽しんでいる。
インタビューの中で耳を疑って聞き直したことがひとつあった。Cloudbase は「修復の体験向上を目指している」のだという。言葉を変えるなら、セキュリティ運用業務のユーザーエクスペリエンスを向上させるという意味だ。
ソリトンシステムズの講演は、ユーザー企業の課題に寄り添ったわかりやすい説明で定評がある。今回、10 月に大阪・東京・名古屋で開催される総合セキュリティカンファレンス「Security Days Fall 2024」においても、ソリトンから 3 名の登壇者が講演を行う。本稿では、この 3 講演を開催日時順に紹介する。
サイバー攻撃による被害については皆様も報道などでよく耳にしていると思いますが、その中でも、今年の傾向にはどういうものがあるのか、具体的なサイバー攻撃の事例をピックアップしながら説明していく予定です。
クオリティアは、ユーザー企業やセキュリティ企業の皆がうすうす気がついてはいたが、空気を読んで誰もが口をつぐんできた、例の「ふたつの不都合な真実」を講演で言っちゃうのである。
今回紹介するのは SOLTAGE そのものではなく、その上に載っているセキュリティ製品やサービス、そしてそれを支援する研究機関としての同社のサイバーセキュリティラボに関してである。
近年ではその効果が疑問視されているメール訓練を含む、メール周りの教育訓練が国内随一のメール専門家集団TwoFive によってどのようにアップデートされるのか、どう答えを出したのか取材しました。
侵入前提の対策である EDR や NDR の重要性は別として、そもそもまず足元の脆弱性管理等をちゃんとやった方が、断然費用対効果も高くないですか?
果たして「手土産転職」に打つ手はあるのか。日本プルーフポイント株式会社 チーフエバンジェリスト 増田 幸美(そうた ゆきみ)と、シニアセールスエンジニア 木下 順一(きのした じゅんいち)に話を聞いた。
ファンド設立の狙いと目標は何か。本ファンドを最初に構想・発案した青柳氏に話を聞いた。
過去 10 年をふり返りながら Rapid7 の特徴や強みを聞き出すという本来の趣旨を超えて、ユーザーにとってこの会社はどれだけ「信じる」ことができるのかを問うような取材になっていった。
本誌は、この 10 周年イベントの唯一の取材メディアとしてどういうわけか招待されることになり、アンドリュー・バートンのインタビューを行う機会を得た。「またあいつらに書かせたら面白いだろう」ということらしい。
市川にとって「ネットde診断」は、CTF の最前線で活躍していたときからずっと持っていた構想であり、いつか「作りたい」「欲しい」と思っていたプロダクトだったという。
単に認証を新しくして利便性やセキュリティを向上させることにとどまらない IGA の重要性について、及び日本企業が IGA を実現するために一足先に NTTデータ先端技術が準備を完了させた認証基盤「VANADIS」と、特権 ID 管理製品「iDoperation」に関して、同製品に関わる二人の重要人物に話を聞いた。
ブースでの取材によれば「診断マネジメントプラットフォーム」は AeyeScan のユーザー企業からの要望によって開発がスタートしたという。はじまりからしてケチなユーザーロックインの道具などではなかった。