EDRだけで立ち向かえるのか? 2025年のエンドポイント管理 ~ Omnissaとは何者か? | ScanNetSecurity
2025.03.06(木)

EDRだけで立ち向かえるのか? 2025年のエンドポイント管理 ~ Omnissaとは何者か?

 コロナ禍以降、リモートワークやハイブリッドワークが普及し、ユーザーの働く環境も変化しました。人が移動すれば新たなリスクも生まれます。EDR の普及によって利便性は向上しましたが、まだまだ解決すべき課題が残っています。

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SB C&S株式会社 エバンジェリスト 大塚 正之 氏(左)、Omnissa Japan合同会社 Senior Specialist Engineer 鈴木 立夫 氏(右)

 創業から 1 年もたたずに、年間売上規模 15 億ドル、顧客基盤は 26,000 社に達するほど、いま勢いのある会社をご存知だろうか。

 その会社は Omnissa という。3 月に東京駅南口から(信号が青なら)徒歩 30 秒の KITTE で開催される Security Days Spring 2025 で「EDR だけで立ち向かえるのか? ゼロトラスト時代のエンドポイント対策」と題した講演を行う Omnissa Japan合同会社と、SB C&S株式会社所属の 2 名に講演の見どころについて事前取材を実施した。

── まず、Omnissa Japan合同会社について教えてください。

Omnissa 鈴木氏:
 Omnissa は VMware を源流とする企業です。VMware が 2023 年にブロードコムに買収されたあと、私たちエンドユーザーコンピューティング(EUC)部門は投資会社KKRに買収され、2024 年 7 月に Omnissa として独立しました。

 VMware はもともとデータセンターの自動化・ソフトウェア化を進め、ソフトウェア・ディファインド・データセンターを定義していました。その一環として、仮想デスクトップ(VDI)技術を専門に扱ってきたのが EUC 部門です。Omnissa は VDI技術と MDM(モバイルデバイス管理)技術とを組み合わせ、PC やスマホを統一的に管理する環境を提供しています。

── Omnissa の強みはどこにありますか?

 特に日本では、我々の VDI が高く評価されており、金融機関や中央省庁などで、データをデータセンター内に閉じ込めたまま運用できるという利点から広く導入が進んでおり、ネットワーク分離が求められる環境では、我々の仮想デスクトップがほぼ国内のデファクトスタンダードとなっています。今後は SB C&Sさんと連携しながらプレゼンスを高めていきたいと考えています。

── 次に、SB C&S株式会社についてお聞かせ下さい。

SB C&S 大塚氏:
 SB C&S は、ソフトバンクグループの原点である IT流通ビジネス(ディストリビューション事業)を受け継ぐとともに、変化する市場環境を迅速にとらえた最先端のテクノロジーと数々のメーカー・販売パートナーを繋ぎ、ビジネスを支援しています。

 弊社と VMwareさんは 2008 年頃からビジネスを展開しており、VDI黎明期から共に EUC 領域に注力してきました。そうしたご縁もあり今回のイベントもその関係性を背景に企画されました。

── 講演タイトルは「EDR だけで立ち向かえるのか? ゼロトラスト時代のエンドポイント対策」ですがこの狙いは何ですか?

SB C&S 大塚氏:
 エンドポイントセキュリティの強化が進み、多くの企業が EDR を導入しました。しかし、日本人は「銀の弾丸(万能な解決策)」を求めがちで、「EDRを導入すれば安心」と思い込んでしまう傾向があります。しかし、コロナ禍以降、リモートワークやハイブリッドワークが普及し、ユーザーの働く環境も変化しました。人が移動すれば新たなリスクも生まれます。EDR の普及によって利便性は向上しましたが、まだまだ解決すべき課題が残っています。

 たとえば、セキュリティ担当者と端末管理者が別々の部署であることが多く、シームレスな管理が難しいという問題があります。企業のサイバーリスクは統一的に管理されるべきですが、現場では「誰がガバナンスを担当するのか」が曖昧になりがちです。今回の講演では「エンドポイントにおけるさらなる施策」として EUC の活用を提案します。

── 具体的に Omnissa の プラットフォームを活用すればどんなことができますか?

Omnissa 鈴木氏:
 私たちの Omnissa Workspace ONE は、企業がデジタルワークスペース プラットフォームを活用して、デバイス環境を統一的に管理できる仕組みを提供します。

 たとえば、PC やスマホの設定をクラウドベースで一元管理して、パッチ配信やアプリケーション設定を自動化することができます。また、企業のセキュリティレベルに応じて、たとえば自宅からアクセスする場合は VDI を必須にするなど、場所ごとのアクセス制御を設定することも可能で、柔軟なポリシーを適用できます。

 また、BYOD(個人端末の業務利用)への対応も強化しており、業務システムごとに、たとえば人事システムへのアクセスは BYOD 端末からはアクセス制限を設けるなど、セキュリティを確保しながら利便性を損なわない仕組みを構築できます。

 さらに、VDI はマルチクラウドに対応しており、AWS や Azure など異なるクラウド環境でも運用できます。

── 最後に今回講演に来てほしい方に向けてメッセージをお一人ずつお願いします。製品デモを確認出来るブース出展もあるそうですね

Omnissa 鈴木氏:
 まず講演タイトル通り、EDR を導入して満足している方、それだけで十分だと考えている方にぜひ聞いていただきたいです。攻撃手法は日々変化していますから、防御策は EDR だけでなくさまざまな視点から考えなくてはなりません。また、セキュリティの専門ではない方でも IT に関わる業務をされているなら、私たちのソリューションが何かしらのヒントを提供できると思います。ブースにも是非いらしてください。

SB C&S 大塚氏:
 モバイルやクラウドの利用は今後さらに進んでいく中で、リモートワークもますます普及するでしょう。しかし、その一方で「セキュリティが障壁になる」と感じている方も多いと思います。たとえば、とある企業では「飲み会がある日はパソコンの持ち歩き禁止」といった制約を設けているケースがあります。こうしたルールがあると、かえって業務の柔軟性が損なわれてしまうこともあるでしょう。セキュリティを強化することが必ずしも働き方の自由を制限するわけではない、ということを伝えたいですね。「仕方ない」と思っている方に対して、もっと柔軟に安全な環境を構築できるということを知っていただける機会になればと思います。

── ありがとうございます

Security Days Spring 2025
 EDR だけで立ち向かえるのか? ゼロトラスト時代のエンドポイント対策
 名古屋講演 3.5(水) 12:05-12:45 | RoomA
 東京講演 3.12(水) 12:15-12:55 | RoomA
 大阪講演 3.19(水) 12:15-12:55 | RoomA
 SB C&S株式会社
 エバンジェリスト
 大塚 正之 氏

 Omnissa Japan合同会社
 Senior Specialist Engineer
 鈴木 立夫 氏

《ScanNetSecurity》

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