マカフィー株式会社は6月16日、McAfee Labsによる「2016年第1四半期の脅威レポート」を発表した。レポートによると、同四半期に確認された新しいランサムウェアのサンプル数は、前四半期比で24%増加した。これは、初心者のサイバー犯罪者コミュニティへの参入が継続していることと、マルウェアの配布手段としてエクスプロイトキットが幅広く普及したことによるものとしている。また、新しいモバイルマルウェアのサンプル数が前四半期比で17%増加したほか、Mac OSを狙うマルウェアが急増している。さらに、サイバー犯罪者が個別では不正に見えない2つ以上のモバイルアプリを連携させることで、スマートフォンのユーザに対して複合的な攻撃を行う「モバイルアプリによる共謀型攻撃」の動向について解説している。このような共謀型攻撃の挙動は、モバイル向けのビデオストリーミング アプリ、健康管理アプリ、旅行計画アプリなどの便利なサービスを提供するアプリに見られ、McAfee Labsでは21種類5,000バージョン以上のアプリを発見している。ユーザがこれら21種類のモバイルアプリを基本的なソフトウェア アップデートを定期的に実施せず、古いバージョンのアプリを使い続けると、共謀型攻撃を受ける可能性が高まるとしている。