独立行政法人情報処理推進機構(IPA)および一般社団法人JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は7月26日、GStreamerが提供する「ORC」にスタックベースのバッファオーバーフローの脆弱性が存在すると「Japan Vulnerability Notes(JVN)」で発表した。
通常、GStreamerのプラグイン開発に利用されるOCRのorcparse.cには、スタックベースのバッファオーバーフローの脆弱性(CVE-2024-40897)が存在する。CVSS v3による基本値は7.0。影響を受けるシステムは次の通り。
ORC 0.4.39より前のバージョン
この脆弱性により、ORCコンパイラを利用して開発を行う際に細工されたファイルを処理した場合、ビルド環境で任意のコードが実行される可能性がある。結果として、開発用のマシンまたはCIビルド環境が侵害される可能性がある。
JVNでは、開発者が提供する情報をもとに最新版にアップデートするよう呼びかけている。なお、この脆弱性はNTTセキュリティホールディングス株式会社の川古谷裕平氏が報告を行っている。