NPO日本ネットワークセキュリティ協会(JNSA)は1月23日、セキュリティ市場調査ワーキンググループによる「2016年度 国内情報セキュリティ市場調査」(速報値)を発表した。これによると2015年度の推定実績(売上高)は、情報セキュリティツール市場が4,705億円(前年比4.8%の伸び)、情報セキュリティサービス市場が4,260億円(同8.1%の伸び)で合計8,965億円(同6.4%の伸び)とみている。情報セキュリティツール市場では、アイデンティティ・アクセス管理製品が843億円で、前年比9.2%と顕著な伸びを示した。特にアイデンティティ管理製品が大きく伸びている。割合では、コンテンツセキュリティ対策製品が1,767億円で37.6%を占め、アイデンティティ・アクセス管理製品が17.9%、システムセキュリティ管理製品が702億円で14.9%、ネットワーク脅威対策製品が644億円で13.7%と続いた。情報セキュリティサービス市場では、セキュリティ運用・管理サービスが1,742億円で、前年比39.1%と高い伸びを示した。特に、ファイアウォール監視・運用支援サービス、IDS/IPS監視・運用支援サービス、ウイルス監視・ウイルス対策運用支援サービス、セキュリティ情報提供サービスが大きく伸びている。割合では、セキュリティ運用・管理サービスが41%を占め、セキュアシステム構築サービスが1,323億円で31%、情報セキュリティコンサルテーションが806億円で19%と続いた。また、2016年度の見込推定値は、情報セキュリティツール市場が4,879億円(成長率3.7%)、情報セキュリティサービス市場が4,448億円(同4.4%)で合計9,327億円(同4.0%)とみている。さらに、2017年度の予測値は、情報セキュリティツール市場が5,099億円(同4.5%)、情報セキュリティサービス市場が4,697億円(同5.6%)で合計9,795億円(同5.0%)と予測している。