警察庁は9月15日、「平成28年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢について」をまとめ、発表した。サイバー攻撃の情勢については、同半期に警察が報告を受けた標的型メール攻撃は1,951件と、前期から405件の減少となったが、添付ファイルは圧縮ファイルが99%を占め、これまでほとんど報告のなかった「.js」形式ファイルが472ファイルに急増した。5月には、地方公共団体のサーバに対してDoS攻撃を行った少年を電子計算機損壊等業務妨害罪により検挙している。また、日本の政府機関や公共団体、空港、水族館などのWebサイトに閲覧障害が発生、警察では、アノニマスを名乗る者がSNSに犯行声明とみられる投稿を把握しているという。サイバー空間における探索行為では インターネットとの接続点に設置したセンサーに対するアクセス件数が1日1IPアドレス当たり1,119.1件と大幅に増加した(前期比+346.1件)。さらに、ルータや監視カメラなどのLinux系OSを使用する機器等を標的とする探索行為およびそれらの機器を踏み台とした攻撃活動等が著しく活発化している。