>>第 1 回から読む
「あのさ。これデータセンターに置いてあるものしか調べてないよね」
「おっしゃる意味がわかりません。当社の顧客情報システムは、データセンターで運用、管理しています。それ以外にどこを調べるって言うんです」
「社内だよ」
「社内?」
「いいか、ほとんどのとこはそうなんだよ。社内でサーバたてたり、無線LAN勝手に飛ばしたりしてるヤツはいないか? どれほど厳重に管理しているつもりでも、誰からも管理されていないサーバとか装置が必ずあるものなんだ。そこが全体を脆弱にする」
「当社にもそれがあるとおっしゃる」
川崎は不服そうだ。そんなことまでする必要はないと言いたいのを我慢してるっぽい。オレのことを、遠回りして運賃をぼるタクシーと間違えてる。
「いいか、社内、社外のネットワークを完全に走査する。どんなに厳重に管理しているとこだって、誰からも忘れられた管理されていないなにかがあるものなんだ。サーバ、ルータ、クライアント、ゲートウェイ。なにかがある」
オレは自信たっぷりに断言した。正直、全部を走査してなにも出なかったことは1回もない。
「たいした自信ですね」
「あのさ。これデータセンターに置いてあるものしか調べてないよね」
「おっしゃる意味がわかりません。当社の顧客情報システムは、データセンターで運用、管理しています。それ以外にどこを調べるって言うんです」
「社内だよ」
「社内?」
「いいか、ほとんどのとこはそうなんだよ。社内でサーバたてたり、無線LAN勝手に飛ばしたりしてるヤツはいないか? どれほど厳重に管理しているつもりでも、誰からも管理されていないサーバとか装置が必ずあるものなんだ。そこが全体を脆弱にする」
「当社にもそれがあるとおっしゃる」
川崎は不服そうだ。そんなことまでする必要はないと言いたいのを我慢してるっぽい。オレのことを、遠回りして運賃をぼるタクシーと間違えてる。
「いいか、社内、社外のネットワークを完全に走査する。どんなに厳重に管理しているとこだって、誰からも忘れられた管理されていないなにかがあるものなんだ。サーバ、ルータ、クライアント、ゲートウェイ。なにかがある」
オレは自信たっぷりに断言した。正直、全部を走査してなにも出なかったことは1回もない。
「たいした自信ですね」