これらの事実をまとめると、サイバー攻撃を行なうに足りる理由や背景が存在していることが理解できると思う。どのような興味や特性を持つ人間がサイバー攻撃側になってしまうのかを見積ることは、決して不可能なことではない。
筆者は、Anonymous をハッカーコミュニティと呼ぶことが多い。これは、不特定多数の者が、IRC(インターネットチャット)や特定サイトというサイバー空間での居住地域を同じくし、一定レベルの範囲内の利害を共にする共同社会を形成しているように見えているからである。
2011年5月1日、ソニーは、本件について記者会見を行い、不正侵入を招いた原因についてサーバに欠陥があったことを認め「ハッカーが正常な動作として侵入したため検知出来なかった」と説明した。
事件の全体像を知るためには2010年まで遡らなければならない。
2011年4月、ソニーに対する大規模なサイバー攻撃が発生した。そして、これを契機として各企業や多くの組織など自組織のサイバー攻撃対策を再考する所もあるのではないかと思う。しかしこの事件から教訓を得るためには、より多くの正確な情報から事件の経緯を把握し教訓を
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