五百円のセキュリティ対策惜しみ五千円の飲み会に参加 ~ 中小企業セキュリティ 本当の課題 | ScanNetSecurity
2024.07.27(土)

五百円のセキュリティ対策惜しみ五千円の飲み会に参加 ~ 中小企業セキュリティ 本当の課題

中小企業セキュリティについて、Interop Tokyo 2020においてベンダーや商工会議所の担当者によるセッションが行われた。

研修・セミナー・カンファレンス
スピーカー:大阪商工会議所 経営情報センター 古川 佳和 氏
  • スピーカー:大阪商工会議所 経営情報センター 古川 佳和 氏
  • スピーカー:SCSK ネットワークセキュリティ部 手塚 信之 氏(左):NEC サイバーセキュリティ戦略本部 奥山聖氏(右)
  • モデレータ:武智 洋 氏(NEC サイバーセキュリティ戦略本部)
  • 国内中小企業の実態:国内企業の99%が中小企業に分類される
  • 年間予算 10 万円未満の比率
  • セキュリティ対策実施状況
  • サイバーセキュリティお助け隊概要
  • 大阪商工会議所の調査結果
 年の瀬が近づいている。今年は、会社の忘年会の状況もきっと様変わりすることだろう。

 中小企業のセキュリティ対策。古くから存在するこのテーマに対する新しい挑戦が、本年はオンライン開催となった Interop Tokyo 2020 においてパネルディスカッションの形式で行われた。集まったのはセキュリティ製品のベンダーや、商工会議所でセキュリティ向上に尽力する担当者だ。本稿はこの議論を蔵出しでお届けする。

 日本企業のウイルス対策ソフトの利用率は 80 %以上と、他の先進国同様高い利用率を誇る。だが、対策意識となるとあまり芳しい結果とは限らない。複数のレポートが指摘する傾向は、当事者意識の欠如である。日本企業はセキュリティ対策は戦略投資ではなくコストと考え、管理は IT 部門に丸投げする。この傾向は中小企業において顕著であり、対応が急務とされている。

 背景には、ここ 1、2 年大きな被害をもたらしているサプライチェーン攻撃がある。本丸を直接攻めるのではなく、取引先や下請けなど防御の弱いところから侵入し、サプライチェーンを利用して本社サーバーなど最終的な標的に到達する。2020 年 1 月に問題になった三菱電機の機密情報漏えいは、中国の子会社への侵入を端緒とするサプライチェーン攻撃だった。
《中尾 真二( Shinji Nakao )》

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