テレワーク実施実態調査:都道府県別・業界別・職種別 | ScanNetSecurity
2020.08.10(月)

テレワーク実施実態調査:都道府県別・業界別・職種別

本稿では、パーソル総合研究所が4月に実施した公開データをもとに、都道府県別、地域別、業界別、職種別のそれぞれのテレワーク実施率、勤務先からのテレワーク推奨実施率を記載する。

調査・レポート・白書
 2020年4月7日、日本政府は新型コロナウイルス感染症急拡大に伴い7都府県に緊急事態宣言を発出、4月16日には緊急事態宣言の対象を全国に拡大した。

 緊急事態宣言によって、すべての日本企業がリモートワークに急移行を迫られ、宣言前までの「リモートワーク推奨」から「原則リモートワーク」「出社禁止」へ変化し、オフィス閉鎖、出社には上長許可必須、出社する社員へ「危険手当」を支給する企業も現れている。

 各種統計で「リモートワーク実施率○○%」などと語られるが、数字の多くが平均値だ。都道府県や業種、職種によって実施率にはかなり大きい幅がある。

 本稿では、パーソル総合研究所が4月に実施した調査の公開データをもとに、

・都道府県別
・地域別
・業界別
・職種別

のそれぞれの「テレワーク実施率」「勤務先からのテレワーク推奨・命令率」を、一部再集計し記載する。

●都道府県別

都道府県別のテレワーク実施率は、東京・神奈川・千葉・埼玉の東京近県が上位を占めた。

テレワーク実施率が少ない県は下記の通り。少ないことが悪いということは必ずしもない。地方では満員の電車による通勤がほとんど存在しないような実態もあり、東京・神奈川・千葉・埼玉と同様の実施が合理的であるとは限らない場合もある。

企業側からのテレワーク推奨・命令率、上位5件は実施率の上位5件と同じだった。

企業側からのテレワーク推奨・命令率が少ない件は下記の通り。

3月の調査と4月調査の比較に基づいた増加率降順。

3月の調査と4月調査の比較に基づいた増加率降順。負の値は、いずれも誤差的微減ではあるものの3月よりも4月の方がテレワーク実施率が減少したことを指す。


●地域別

地域別に見たテレワーク実施率と企業側からの推奨・命令率。


●業界別

業界別テレワーク実施率は情報通信業が、2位に10ポイント近くの差をつけて最多となった。

テレワーク実施率が低い業界順。生身の人との接触や会話、車両などの運転や重機等操作、郵便や料理等々実体物運搬等々、テレワーク実施ができない業種が並ぶ。緊急性の高い人との接触や会話である医療は代替ができない。

企業側からのテレワーク推奨・命令率が多い順。業界別。

企業側からのテレワーク推奨・命令率が少ない順。業界別。


●職種別

テレワーク実施率の高い職種。Webクリエイティブが最多。

テレワーク実施率の低い職種。生身の人や機器や物品・料理・車両等々、物理的接触が伴う業務は実施が困難である。

企業側からのテレワーク推奨・命令率。職種別多い順。

企業側からのテレワーク推奨・命令率。職種別少ない順。


●蓄積したノウハウの共有が重要

 都道府県や業種、職種によってテレワーク実施率には大きな差が存在した。

 調査結果によれば、都道府県別では東京・神奈川・千葉・埼玉が多く、業界別では情報通信業界が、職種ではWebクリエイティブ職などが高い実施率となった。

 業界別実施率で一頭地を抜く実施率となった情報通信業界は、必ずしも業務がテレワークに適合している訳ではなく、テレワークのためのインフラ整備を拙速ですぐに実施できる技術力・経験を持っていた(テレワークに必要な技術・製品を日頃から販売していた)ことによるアドバンテージがあったことが大きいだろう。

 Webクリエイティブ職もしかりである。これまでクリエイティブこそ対面の打ち合わせによる感覚の共有などが最重要視されてきた仕事である。作業の大半がデジタルに移行したアドバンテージは強いものの、これも必ずしも業務がテレワークに適合しているという訳ではなく、Slack や Google ハングアウトなどのテレワークの必須ツールに早くから馴染み、遠隔で業務を進める試行錯誤を長く蓄積した結果であろう。

 今回高い実施率となった業界・職種が持つテレワーク成功のためのノウハウを、他業界や職種に工夫しながら展開することが重要である。
《ScanNetSecurity》

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