セキュリティ競技 Hardening Project、スポンサー参加の新しい形 | ScanNetSecurity
2024.03.19(火)

セキュリティ競技 Hardening Project、スポンサー参加の新しい形

単にお金を出すだけでなく、競技を通じてベンダー自身も成長を促される、セキュリティイベントへの新しいスポンサーの参加の方法として今後の展開が期待される。

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Webアプリケーションのセキュリティに関する課題研究と情報共有を目的とする非営利団体 Web Application Security Forum ( WASForum ) が定期開催するサイバーセキュリティ競技「Hardening Project(ハードニング プロジェクト)」は、サイバー攻撃からシステムや資産を守る優れた技術者を発掘し顕彰することを目的に、2011 年から開催されてきた。

今年度第 2 回目の競技会「Hardening II SecurEach (セキュアイーチ) 」は、明日 11 月 21 日と 22 日の 2 日間にわたり、沖縄県宮古島市で開催される。

Hardening Project とは、参加者が、セキュリティホールが満載された架空のオンラインコマースなどの問題だらけの Web サイトの管理者・責任者となって、制限時間内にセキュリティ対策を実施することで堅牢化し、降り注ぎ続けるサイバー攻撃をしのぎながら、売上逸失などの損害を最小限にする競技で、技術力だけでなく、組織運営力や対外折衝力も問われるという、総合的な競技設計がなされている。

Hardening Project の運営は、有志のセキュリティベンダのスポンサードによって支えられているが、同プロジェクトは「マーケットプレイス」という独特のスポンサー参加の試みを 2015 年から行っている。

マーケットプレイスとは、各スポンサー企業が持つ、アンチウイルスや Webアプリケーションファイアウォール、DDoS対策などの最新のセキュリティ製品やサービスを、競技の参加者が競技内通貨を用いて購入し、セキュリティ対策に用いる仕組みである。

11 月 19 日に WASForum 公式サイトに公開されたレポート「 Hardening Episode: 熱意は競技参加者を凌ぐ勢い!? セキュリティ競技 Hardening Project に参加するスポンサーベンダとそのチャレンジ」では、これまで関係者以外にはほとんど知られていなかったマーケットプレイスの成立経緯や仕組みについて詳しくレポートされている。単にお金を出すだけでなく、競技を通じてベンダー自身も成長を促される、セキュリティイベントへの新しいスポンサー参加の方法として今後の展開が期待される。
《高橋 潤哉( Junya Takahashi )》

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