一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は10月16日、2018年7月1日から9月30日までの四半期における「インシデント報告対応レポート」および「活動概要」を公開した。インシデント報告対応レポートによると、同四半期にJPCERT/CCに寄せられたインシデント報告件数は3,908件で、前四半期(3,815件)から2%増加した。インシデントの内訳は「フィッシングサイト」が38.2%、「スキャン」が34.1%となり、フィッシングサイトがスキャンを上回った。国外ブランドのフィッシングサイトでは、Eコマースサイトを装ったものが70.9%を占め、国内ブランドのフィッシングサイトでは通信事業者のサイトを装ったものが34.7%を占めている。本四半期に報告が寄せられたフィッシングサイトの件数は1,302件で、前四半期の1,214件から7%増加し、前年度同期(1,011件)との比較では29%の増加となっている。活動概要では、「ランサムウエアの脅威動向および被害実態調査報告書を公開」「『FIRST PSIRT Services Framework 1.0 Draft』の日本語版公開」「『工場における産業用IoT導入のためのセキュリティファーストステップ』を公開」「サイバーセキュリティ対策活動への協力者に感謝状贈呈」の4つをトピックに挙げている。サイバーセキュリティ対策活動の協力者への感謝状贈呈では、フィッシング対策協議会の内田勝也氏と野々下幸治氏、株式会社アイ・オー・データ機器の島田康晴氏の3名を選出し、2018年7月に感謝状と記念の盾を贈呈した。