独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)および一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は5月9日、いくつかのオペレーティングシステムやハイパーバイザーでは、Intelハードウェアアーキテクチャにおけるデバッグ例外の発生を想定していない、あるいは適切な処理を行っていない問題が存在すると「Japan Vulnerability Notes(JVN)」で発表した。Intel ハードウェアアーキテクチャで動作するオペレーティングシステムやハイパーバイザなどには「例外的な状況に対する不適切なチェックまたは処理」の脆弱性(CVE-2018-8897)が存在する。特定の状況では、特定の Intel x86-64 アーキテクチャ向け命令を使用した後に、リングレベル 3 で実行されているOSコンポーネントから、より高位のリングレベル(多くのOSではリングレベル0)のデータを指すデバッグ例外が使用可能になる。これにより、攻撃者はオペレーティングシステムのAPIを使用して、機微なメモリ情報にアクセスしたり、高い特権レベルのオペレーティングシステム機能を操作する可能性がある。JVNでは、使用しているオペレーティングシステムやソフトウェアの開発者が提供する情報をもとに、最新版にアップデートするよう呼びかけている。