自動車保険用の車載ドングルに脆弱性、外部から車両を乗っ取られる可能性も(JVN) | ScanNetSecurity
2024.03.29(金)

自動車保険用の車載ドングルに脆弱性、外部から車両を乗っ取られる可能性も(JVN)

IPAおよびJPCERT/CCは、Mobile Devicesが提供する従量制自動車保険用ドングルのベースとなる製品「C4 OBD2 ドングル」に複数の脆弱性が存在すると「JVN」で発表した。

脆弱性と脅威 セキュリティホール・脆弱性
独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)および一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は8月12日、Mobile Devicesが提供する従量制自動車保険用ドングルのベースとなる製品「C4 OBD2 ドングル」に複数の脆弱性が存在すると「Japan Vulnerability Notes(JVN)」で発表した。CVSSによる最大Base Scoreは9.0。

「Mobile Devices 製 C4 OBD2 ドングル」「Mobile Devices 製 C4 OBD2 をベースとして、他社ブランド向けに提供されているデバイス」「Metromile の従量制自動車保険サービス向けに提供されているデバイス」には、OBD-II ポートへのアクセスにより、車両機能を完全に制御可能であることが指摘されている。

脆弱性の発見者が入手したのは開発者向けのデバイスであるが、これには重要な機能に対する認証の欠如の問題、暗号鍵がハードコードされている問題(CVE-2015-2906)、認証情報がハードコードされている問題(CVE-2015-2907)、不適切な認可処理、データの信頼性についての不十分な検証(CVE-2015-2908)の脆弱性が確認された。これらの脆弱性が悪用されると、認証されていないリモートの攻撃者によって、当該デバイス上で任意のコードを実行される可能性があり、結果として車両が破壊されたり、搭乗者の身体に危害が及ぶ可能性がある。JVNでは、開発者に確認して最新版にアップデートするか、デバイスを車両に接続しないよう呼びかけている。
《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

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