>>第 1 回から読む
「それは……そうですが、そんなすぐにばれるようなことをするわけないでしょう」
「そうかもしれないが、ワンタイムパスワードのトークンは、世界中でただひとりあんたしか持っていない。他のヤツには、できない。そうだろ」
「……実はさっき私はアクセスしていないんです。さっきアクセスしようと思ってトークンを出してパスワードを表示させていたら、緊急会議に参加するように言われて……それで席を離れたんです。誰かが、ワンタイムパスワードを盗み見していたら、アクセスできたと思います」
「もし盗み見だって言うんなら、その時近くにいたヤツが犯人だ。誰がやったって言うんだ?」
「……周りは、みんな会議に行ってましたから、近くには誰もいませんでした」
山内が答える。
「我々が社長室に行った時、離れた席の経理と人事しかいませんでした」
片山がつけくわえた。
「状況を最初から、くわしく教えてもらおう」
「それは……そうですが、そんなすぐにばれるようなことをするわけないでしょう」
「そうかもしれないが、ワンタイムパスワードのトークンは、世界中でただひとりあんたしか持っていない。他のヤツには、できない。そうだろ」
「……実はさっき私はアクセスしていないんです。さっきアクセスしようと思ってトークンを出してパスワードを表示させていたら、緊急会議に参加するように言われて……それで席を離れたんです。誰かが、ワンタイムパスワードを盗み見していたら、アクセスできたと思います」
「もし盗み見だって言うんなら、その時近くにいたヤツが犯人だ。誰がやったって言うんだ?」
「……周りは、みんな会議に行ってましたから、近くには誰もいませんでした」
山内が答える。
「我々が社長室に行った時、離れた席の経理と人事しかいませんでした」
片山がつけくわえた。
「状況を最初から、くわしく教えてもらおう」