>>第 1 回から読む
山内は、自分の席に腰掛けると、ブラウザを立ち上げ、銀行のサイトへアクセスした。そして、懐からトークンを取り出すと、ボタンを押し、そこに表示されている番号を入力した。
「ルクセンブルクの銀行に、ワンタイムパスワードか…」
工藤がつぶやいた。
画面には複数の口座とファンド、クレジットカードの状況とグラフが表示された。片山は不思議そうな顔をする。日本のオンラインバンキングでは見ることのない画面だ。保有資産の状況が一画面で把握できるようになっている。
「すごいな。この銀行は他の国の金融機関のファンドまで手配して、統合表示してくれるのか」
「主要金融市場で流通しているファンドなら、たいていのものは、ここから買えますし、ほぼリアルタイムで状況を反映してくれます」
山内がちらりと横に立っている工藤の顔を見上げた。
「チェッキングアカウントの履歴を表示してくれ」
山内は、自分の席に腰掛けると、ブラウザを立ち上げ、銀行のサイトへアクセスした。そして、懐からトークンを取り出すと、ボタンを押し、そこに表示されている番号を入力した。
「ルクセンブルクの銀行に、ワンタイムパスワードか…」
工藤がつぶやいた。
画面には複数の口座とファンド、クレジットカードの状況とグラフが表示された。片山は不思議そうな顔をする。日本のオンラインバンキングでは見ることのない画面だ。保有資産の状況が一画面で把握できるようになっている。
「すごいな。この銀行は他の国の金融機関のファンドまで手配して、統合表示してくれるのか」
「主要金融市場で流通しているファンドなら、たいていのものは、ここから買えますし、ほぼリアルタイムで状況を反映してくれます」
山内がちらりと横に立っている工藤の顔を見上げた。
「チェッキングアカウントの履歴を表示してくれ」