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第五章 行き詰まり
工藤と片山は、会議室で肩を並べてノートパソコンの画面をにらんでいた。表示されているのは、不敵なメッセージと美少女アニメの絵だ。お笑い芸人 点心差向(てんしん さしむかい)の改竄されたブログだ。
「しょうがねえなあ」
工藤はため息をついた。
「なんとかできないものですか?」
片山が工藤の横顔をじっと見ている。
「そうだ。社内を見せてくれ」
工藤が思いついたように言った。
「……はい?」
「ひとつの可能性として……というか、統計的にはそっちの方が多いんだが、社内犯罪ってこともある」
第五章 行き詰まり
工藤と片山は、会議室で肩を並べてノートパソコンの画面をにらんでいた。表示されているのは、不敵なメッセージと美少女アニメの絵だ。お笑い芸人 点心差向(てんしん さしむかい)の改竄されたブログだ。
「しょうがねえなあ」
工藤はため息をついた。
「なんとかできないものですか?」
片山が工藤の横顔をじっと見ている。
「そうだ。社内を見せてくれ」
工藤が思いついたように言った。
「……はい?」
「ひとつの可能性として……というか、統計的にはそっちの方が多いんだが、社内犯罪ってこともある」