libdbus の環境変数の取り扱いに起因する権限昇格の脆弱性(Scan Tech Report) | ScanNetSecurity[国内最大級のサイバーセキュリティ専門ポータルサイト]
2017.11.23(木)

libdbus の環境変数の取り扱いに起因する権限昇格の脆弱性(Scan Tech Report)

脆弱性と脅威 エクスプロイト

1.概要
D-BUS のライブラリ (libdbus) に権限昇格が可能な脆弱性が報告されました。
システムにアクセス可能なローカルの悪意あるユーザに利用された場合、root 権限を取得され、システムを完全に制御される可能性があります。
脆弱性を悪用された場合の影響度が高いため、影響を受けるバージョンの D-BUS を利用するユーザは可能な限り以下の対策を実施することを推奨します。


2.深刻度(CVSS)
6.9
http://nvd.nist.gov/cvss.cfm?version=2&name=CVE-2012-3524&vector=%28AV%3AL/AC%3AM/Au%3AN/C%3AC/I%3AC/A%3AC%29


3.影響を受けるソフトウェア ※
D-BUS 1.4.20 以前
D-BUS 1.6.4 以前

※影響を受けるバージョンの dbus パッケージが含まれる Fedora 16/17, Red Hat Enterprise Linux 6 Server, Ubuntu などの Linux ディストリビューションにおいても、この脆弱性の影響を受けます。


4.解説
D-BUS は、アプリケーション間でメッセージやイベントを送信するためのメッセージバスであり、実行中のアプリケーションからデータを取得またはアプリケーションを操作することなどが可能です。

D-BUS のライブラリ (libdbus) には、環境変数を取得する getenv() 関数における DBUS_SYSTEM_BUS_ADDRESS 環境変数の取り扱いに不備があるため、X.org など setuid/setgid ビットが付与されたプログラムを介して、root に権限昇格が可能な脆弱性が存在します。

この脆弱性を利用することでシステムにアクセス可能なローカルの攻撃者は、root 権限で任意のコマンドが実行可能となります。

なお、Spice-Gtk に含まれる spice-client-glib-usb-acl-helper においても同様の脆弱性が存在し、異なる CVE-ID (CVE-2012-4425) がアサインされています。詳細につきましては、関連情報の CVE-2012-4425 を参照下さい。


5.対策
以下の Web サイトより D-Bus 1.4.24/1.6.8 以降を入手しアップデートすることで、この脆弱性を解消することが可能です。

D-Bus 1.4.24/1.6.8
http://dbus.freedesktop.org/releases/dbus/

D-Bus 1.4.24 (2012-09-28)
http://cgit.freedesktop.org/dbus/dbus/tree/NEWS?h=dbus-1.4
D-Bus 1.6.8 (2012-09-28)
http://cgit.freedesktop.org/dbus/dbus/tree/NEWS?h=dbus-1.6

また、Linux ディストリビューションにおいては、それぞれのベンダが提供するセキュリティアドバイザリを参考に、適切なパッケージを入手しアップデートすることで、この脆弱性を解消することが可能です。

・Fedora
FEDORA-2012-14126
https://admin.fedoraproject.org/updates/dbus-1.4.10-4.fc16
FEDORA-2012-14157
https://admin.fedoraproject.org/updates/dbus-1.4.10-5.fc17

・Red Hat
RHSA-2012-1261
https://rhn.redhat.com/errata/RHSA-2012-1261.html

・Ubuntu
USN-1576-1
http://www.ubuntu.com/usn/usn-1576-1/


6.ソースコード
(Web非公開)

(執筆:株式会社ラック サイバー脅威分析センター

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Scan Tech Report
http://scan.netsecurity.ne.jp/archives/51916302.html

《吉澤 亨史》

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