工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第7回「内緒の相談」 | ScanNetSecurity[国内最大級のサイバーセキュリティ専門ポータルサイト]
2018.10.19(金)

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン4 「超可能犯罪」 第7回「内緒の相談」

「ちょっといいですか?」沢田は、もみ手で作り笑いを浮かべた。オレに訊かせたくない相談があるというジェスチャーのつもりだ。

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沢田は不安そうな表情を浮かべていたものの「工藤さんのことですから、大丈夫ですよね」とへらへら笑って言った。普段はオレのことを「工藤ちゃん」とバブリーな呼び方をする、あいつが「さん」づけで呼ぶなんていやな感じだ。

オレは沢田に目配せした。慣れたもので、すぐに気がついてくれた。

「あ、すいません。トイレお借りしてもよろしいですか?」

沢田はそう言いながら立ち上がった。

「トイレは、エレベータの手前です」

「あのー、エレベータってどっちでしたっけ? すみません。方向音痴なもので」

「はあ、部屋を出て右です」

大島は素っ気なく答えた。沢田は、はいはい、と軽い調子で答えて部屋のドアのところまで行ったが、そこで立ち止まると、大島を手招きした。

「なんでしょう?」

「ちょっといいですか?」
《一田和樹》

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