>>第 1 回から読む
「それで、すぐに変更しなかったんだ?」
「まさか、こんな事件が起こるとは思わなかったものですから」
大島の無責任な回答に、オレも思わずため息をついた。
「ええとですね。まあ、詳細な調査はおいおい進めるとして、とりあえずお見積もりは、すぐにお出ししますんで」
同席していた広告代理店の沢田が、上品とはいえない微笑みを浮かべて話に割って入った。こいつは、オレのエージェントだ。主な仕事は自分の手に負えないサイバーセキュリティ案件をオレに押しつけ、オレの出した見積もりを二倍以上に水増しすることだ。
もちろんサイバーセキュリティのことなんかまるきりわかっていない。だが、営業の長年のカンであまりいい方向に話が進んでいないとわかったのだろう。助け船を出してくれた。こいつに助けられるなんて、ハプニングバーでオカマにからまれて以来だ。
「見積もりは不要です」
「それで、すぐに変更しなかったんだ?」
「まさか、こんな事件が起こるとは思わなかったものですから」
大島の無責任な回答に、オレも思わずため息をついた。
「ええとですね。まあ、詳細な調査はおいおい進めるとして、とりあえずお見積もりは、すぐにお出ししますんで」
同席していた広告代理店の沢田が、上品とはいえない微笑みを浮かべて話に割って入った。こいつは、オレのエージェントだ。主な仕事は自分の手に負えないサイバーセキュリティ案件をオレに押しつけ、オレの出した見積もりを二倍以上に水増しすることだ。
もちろんサイバーセキュリティのことなんかまるきりわかっていない。だが、営業の長年のカンであまりいい方向に話が進んでいないとわかったのだろう。助け船を出してくれた。こいつに助けられるなんて、ハプニングバーでオカマにからまれて以来だ。
「見積もりは不要です」