株式会社シマンテックは7月17日、「シマンテック インテリジェンス レポート 2012年6月度(日本語版)」を発表した。今月の分析では、過去6カ月間のすべての標的型攻撃の36%(1日あたり58件)が従業員250人以下の小規模企業に向けられていたことを明らかにしている。この数値は、2011年12月末には18%であった。今年の前半では、1日あたりの標的型攻撃の合計数は少なくとも24%の割合で増加し続けた。5月と6月には毎日、平均で151件の標的型攻撃がブロックされている。なお、従業員数が2,500人を超える大規模企業が受ける攻撃の数は今もなお最多であり、1日あたり平均で69件がブロックされている。今年前半は、防衛産業(公共機関のサブカテゴリ)が最も標的型攻撃を受けており、1日あたりの攻撃は平均7.3件であった。化学・製薬業界と製造業界がそれぞれ2位と3位となっている。これらの業界が標的にされた割合は、2011年よりは明らかに低くなっているものの、化学・製薬業界が受ける標的型攻撃は現在も全体の20%を占めている。製造業界が受ける標的型攻撃は、全体の約10%を占めた。ただし、標的型攻撃は増加しているとはいえ、まだ非常にまれであるとしている。このほか、マルウェアやスパイウェア、アドウェアといった他の迷惑プログラムをホストする新しいWebサイトは1日に平均2,106件発見されており、前月比51.7%の減少となっている。