株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)は2月27日、DNS Changerマルウェア感染に関する注意喚起を同社のセキュリティブログ「IIJ-SECT」において発表した。2011年11月、DNS Changerと呼ばれるマルウェアのC&Cサーバや悪意のあるDNSサーバをFBIが差し押さえ、活動を封じ込めた。「NANOG54(North American Network Operators' Group)の資料によると、現在差し押さえたサーバと同様のIPアドレスで正規のDNSサーバが運用されているが、このDNSサーバの運用期限が3月8日に迫っている。DCWG(DNS Changer Working Group)によると、1月末時点で約45万の感染端末が観測されており、まだ感染したままのユーザは3月8日以降、DNSの名前解決ができなくなる。事実上、インターネットの利用ができなくなるため、注意が必要としている。DNS Changerは、Webの検索結果を改ざんしたり、閲覧中のWebページ内の広告を別なものに置き換えて表示するなどの行為を行う。これにより、悪意のあるソフトウェアをインストールさせ、金銭を詐取するなどの被害が報告されている。感染者であるかどうかは、各OSのDNSサーバの設定値をチェックすることで、ある程度判断できる。また、悪意のあるDNSサーバのアドレスレンジはFBIの資料やDCWGのWebページに記載されており、それに合致する場合は感染者である可能性が高いとしている。