日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)は11月15日、「WordPress」を利用したWebサイトへの改ざん攻撃の増加を確認したとレポートしている。ブログ管理用アプリケーションであるWordPressの画像サイズ変更ユーティリティ「timthumb.php」には脆弱性が存在する。この脆弱性は、リモートからtimthumbキャッシュディレクトリに任意のPHPコードをアップロードし、実行できてしまうというもの。東京SOCでもこの脆弱性を悪用する攻撃を、10月下旬から11月上旬にかけて多数確認している。この攻撃の被害に遭った場合、Webサーバがボットに感染したり、PHPバックドアを仕掛けられる可能性がある。さらに最近では、仕掛けたバックドアを利用してWebサイトに不正なコードを埋め込み、ドライブ・バイ・ダウンロード攻撃の踏み台に利用しようとする攻撃が増加している。東京SOCでも、不正なコードが埋め込まれたWebサイトを閲覧したユーザが、ドライブ・バイ・ダウンロード攻撃を受けている通信を多数検知している。「timthumb.php」はさまざまなテーマプラグインに利用されているため、利用している場合はプラグイン提供元からアップデートを入手し適用するよう呼びかけている。